焦って仕事探しをしている態度がありありだと、足下を見透かされて、規定を下回る額が提示されることもあり得ます。それでも、採用されるだけましということで受け入れれば、今度は、「給与の希望額もいえないということは、キャリアに自信がないからではなかろうか」と、うがった見方までされて、採用されることすら危うくなることになります。

知り合いの人事担当者は、「給与の問題に限らず、すでに失業している人は、面接での受け答えにどこかしら引け目を感じている様子がうかがえる。せっかくのキャリアも2割方ソンしているのではないか」といいます。かつてほどではなくなりましたが、解雇されたわけでなくたとえ自発的でなものであっても、失業している人を「死魚」扱いして、初めから相手にしない会社もあります。


失業するとソンする理由、その4
保険や税金などの手続きを強いられる

健康保険や厚生年金保険、税金(所得税、住民税)のことは、社員として勤めている間は会社がすべて手続きを代行し、自分の手が煩わされることはありません。

しかし、いったん失業すると、国民健康保険や国民年金に切り替えたり、確定申告による所得税の還付申請、住民税の納付といった手続きはすべて自分でやらなければならなくなります。手続き自体は1日もあればできますが、保険料などは自分の財布の中から支払っていかなければなりません。給料からの天引きで払っているときは違って、その額の重さを思い知らされます。けっこうショックです。

失業するとソンする理由、その5
生活のリズムが狂ってしまう

会社を辞めると至福です。満員電車に乗ることもないし、好きなだけ夜更かし、朝寝坊しても誰にも文句はいわれません。忙しくて見られなかった映画を見に行くなど、せっっかくのインターバルですから、大いに楽しみましょう。

しかし、世間では、とくに男性に対して、「昼間からプラプラしているようなやつはろくなもんじゃない」と思っています。自分では納得の上での失業であっても、気持ちの上では早く仕事を見つけなければという焦りもあり、至福を味わう一方で周囲の目、自分の将来などが気になって、精神衛生上、はなはだよろしくない状況になったりします。

私のようなフリーで働いている人間も回りから見ると同じようなものらしく、フリーになりたての頃は、近所のたばこ屋に行くときでも身だしなみに気を遣ったりしました。さすがに今では、ヨレヨレの格好のままで出たりしますが。

世間の目が奇異に映るというのは、たぶん、自分の意識の問題でしょう。どう思われようと気にしなければいいことですが、問題は、会社に行かなくてすむという気のゆるみから、生活のペースを崩しやすくなることです。どんなに自己管理能力に優れている人でも、失業という環境に置かれれば生活がルーズになってしまうことは否めません。生活のペースが極端に変わると、体が敏感にその変化をキャッチし、変調を来すこともあります。