Q.司法試験は、どのように臨みましたか?
起業家、元榮太一郎さん。成功の秘訣は!? |
毎日12~15時間勉強しました。1年くらいはおそろしいほど集中し、死に物狂いでやりました。髪を切る時間すら惜しく、半年に一度ぐらいしか切りませんでした。当時はキムタクが長髪で流行っていたし、まいいかと(笑)。車の中でも、どこでもひたすら勉強していました。
司法試験は、走り高跳びに似ているとも言えます。平均的に高く飛んでも意味がありません。受験日に最高のジャンプができるよう、目標を設定し、日々の勉強に落とし込んでいきました。
Q.合格後はどのように?
外資系の法律事務所に就職しました。選択の幅を狭めないようにしようと思い、海外とのネットワークがありグローバルな環境ということで、外資系を選びました。就職当時は、社長になるつもりはありませんでしたが、働いているうちに心境の変化がありました。司法試験を勉強していたときは、「弁護士こそ、日本で一番の仕事」だと思っていました。もちろん、とても良い仕事だと今でも思っていることに変わりはありません。しかし、一度きりの人生なら、「無」から「有」を作る事業家に挑戦してみたい、ゼロから何かを作りたい、と考えるようになり、起業を決意しました。
Q.社長になってよかったことは?
いろいろな年齢層の方や尊敬する先輩経営者にお会いする機会が持てるようになり、刺激を得られること。そしてそれが自己成長にも繋がっていると感じます。また、自分が行動することで、社会に影響を与えられることです。もちろん収入がアップしたということもありますが、それ以上に良い経験が積め、仕事を頑張ることで仲間と感動することもできます。
Q.社長になって苦労したことは?
一度、とんでもなく収入が下がったこと。借金も300万円ほどして、1年間服も買えませんでした。正月もお盆もなく昼夜かまわず仕事に打ち込みました。しかし、プラス思考で「収入がゼロになり、ここから成功したら、武勇伝になる!」と自分を鼓舞しました。
Q.今後の目標は?
法律事務所として、すべての依頼者の満足最大化を徹底的に追求することを通じて、日本を代表する法律事務所になることです。そして、株式会社としては、弁護士社長として日本では初めての上場をしたいです。また、弁護士大増員時代が到来する21世紀において、弁護士という資格と経験が持つ幅広い可能性を世の中に伝えたい。新しい価値創造に貢献するために、日本初、世界初、日本一、世界一など、「初」または「一番」であることを重視してやっていきたいと思っています。
今の日本は、法律や弁護士の仕事については、あまり知られていないと感じます。小学生でも法律についてもっとわかる世の中にしたいです。法律がわからないせいで、借金にまみれ自殺してしまう人もいます。もっと気軽に相談してくれれば、借金が減ったり、場合によっては、ゼロになることもあるのです。法律を知る、知らないでは大きな違いがあります。これは社会の大きな問題点であり、その問題を解決していきたいと思っています。
■インタビューを終えて
今回の起業家である元榮さんは、「大きく飛躍するためには、一度かがむ」という特徴があります。
起業でも転職でも一度は、生活水準やブランドなどを捨てなければいけないタイミングがあります。
また、何かを捨てた人というのはその後、それを取り戻すために、必死になります。自分に自信があるからできるという言い方もありますが、何かを得るためには、何かを捨てる覚悟も必要。無難な選択を人生で選びがちですが、一度しかない人生、もっとトライしてみてもよいかもしれません。
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