<INDEX>
キャリアを積んできたミドルだからこそ、可能な転職ノウハウがあります。 |
・キャリアを生かす転職の道は狭き門
・ミドルにはまだステップアップの可能性がある
・ノウハウ-1:人脈を最大限に活用する
・ノウハウ-2:人材紹介会社を利用する
・ノウハウ-3:直接、手紙でアプローチする
・ノウハウ-4:家族の支援を取り付ける
2002年2月には0.5にまで落ち込んだ全国平均有効求人倍率は、今年8月の時点で0.83にまで回復しました。東京都に限ってみれば、1.13と求人数が求職者数を上回る状況となっています。
この傾向は、すべての年齢層において共通していて、年代ごとの求人倍率は下の図のようになっています。
<2004年8月・有効求人倍率>
35~44歳 | 45~54歳 | |
全国平均 | 1.09 | 0.56 |
東京都 | 1.40 | 0.77 |
今回は、35歳からの転職を考える記事(その決断があなたの将来を左右する 35歳は転職の最後のチャンス!?)の続編として、40歳からの転職事情について、市場の実情を紹介するとともに、困難を乗り越えるためのノウハウをまとめました。
キャリアを生かす転職の道は狭き門
左のデータは、厚生労働省の「平成14年雇用動向調査」をもとに、年齢階層別に、どんな職業にどれだけの人が1年間に入職(転職などによる)したのかをグラフ化したものです。これを見るとわかるように、専門的・技術的職業や事務職などでは比較的若い年齢層が望まれる傾向がある一方、40歳以上のミドル層、シニア層にも比較的門戸が開かれている職業としては、事務職、サービス職、販売職、生産工程・労務作業が挙げられます。
ただし、事務職、サービス職、販売職については、いずれも7割以上が女性であり、男性に限ってみれば、40~44歳で多い順に生産工程・労務作業、専門的・技術的職業、運輸・通信、サービス職で約65%、45~49歳では同じく運輸・通信、生産工程・労務作業、サービス職、販売職で約65%を占めているのが実情です。
ですから、『その決断があなたの将来を左右する 35歳は転職の最後のチャンス!?』で紹介した「求人の年齢制限に関する実態調査」とを合わせて考察すると、40歳以上では、コアとなるような業務を担う人材としての転職は簡単ではないことがご理解いただけると思います。
ミドルにはまだステップアップの可能性がある
一般に、40歳から50歳にかけては、子供に対する教育投資など家計的に大きな負担がのしかかってくる時期であり、定年まではさらに20年から10年、定年延長の動静次第では、25年から15年働き続けることになります。40歳オーバーでの転職では、ステップアップ転職はもちろん、転職して収入の現状維持を図ることすら困難な現実を前にして、今の会社に少々の不満があっても、何とかしがみついているほうが得策と半ばあきらめの境地になっている人もいることでしょう。
しかし、会社の活力が失われて、将来に不安があるとか、実力はあるのに上司に疎まれてくすぶっているなどの状況で我慢していても、いつかは会社の倒産やリストラなどによって、残りたくても残れない事態になることも考えられます。そのときには、さらに年齢を重ねていることになりますので、転職はさらに厳しい状況になることでしょう。
40歳から50歳にかけてのミドル層には、それ以上のシニア層と比べればまだまだステップアップを可能とする転職のチャンスがあります。以下、自分が納得のいく転職を実現するための、具体的な手段を紹介しましょう。