リフォームでも一定条件に当てはまると「住宅ローン減税」が適用される
「住宅政策を転換して、多様化する国民の価値観にあった住宅の普及を促進する」― 歴史的圧勝により政権与党の座を掌握した民主党が、「国民との約束」として掲げたマニフェスト(政権公約)の中で主張している住宅政策についての一文です。具体的には「リフォームを最重点に位置付け、バリアフリー改修・耐震補強改修・太陽光パネルや断熱材設置などの省エネルギー改修工事を支援する」と公言しており、「いいものをつくって、長く大切に使う」といったストック重視社会への転換を、政策課題として自ら課しているのが分かります。

これまで、わが国では「スクラップ・アンド・ビルド」による新築主導の住宅政策が長く続いて来ました。日本の住宅の平均築後年数がおよそ30年なのも、“無策のツケ”が災いしたとの意見は少なくありません。一転、平均寿命を「30年」から「200年」へと、一気に7倍近く延ばそうというのは無理がありますが、長期優良住宅(200年住宅)の普及促進を国策として標榜するのは、十分な意味があるものと個人的には考えています。

こうした社会的背景もあり、住宅ローン減税は一定要件に当てはまる自宅のリフォームにも適用されるようになりました。2001年度の税制改正から引き続いている租税特別措置です。ただ、当該制度を利用するには適用条件をすべてクリアしなければなりません。以下にまとめてみましたので、お心当たりのある方は事前確認しておくと安心です。

(注)当該手引きは、リフォームして2009年中に入居した方を主な対象としています。

リフォーム時の住宅ローン減税/適用条件


  1. リフォームする以前から自分で「所有」している住宅(マンションでは専有部分)のリフォームであること。まぎらわしいが、「所有している」ことのみが必須条件で、同時に「居住」している必要はない(下記参照)
  2. そして、リフォーム工事完了から6カ月以内に「入居」し、2009年12月31日まで引き続き住んでいること
  3. 工事に要した費用が100万円を超えていること。その際、たとえ名義共有の住宅の場合、自己の持分以外の工事に要した費用を区分する必要はない。あくまで総額(工事一式の全額)が100万円を超えていればいい
  4. 工事に係る部分のうち「自己の居住の用」以外の用に供する部分がある場合には、「自己の居住の用」に供する部分に係る工事に要した費用が総額の2分の1以上であること
  5. リフォーム後の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上あり、リフォーム後の床面積の2分の1以上が専ら居住の用に供されるものであること
  6. 償還期間が10年以上の借入金(リフォームローン)を有すること。その際、自宅を取得するためのマイホームローンが残っていても、残っていなくても関係ない
  7. マンション(区分所有建物)では、専有部分内の床または壁の過半について行なう「一定の修繕・模様替えの工事」(次ページ参照)であること
  8. あるいは、専有部分内の各居室・キッチン・浴室・トイレ・洗面所・納戸・玄関または廊下の一室の床または壁の全部について行なう修繕・模様替えの工事であること
  9. その他、一定の耐震・バリアフリー・省エネを目的とした各改修工事も対象になる

リフォーム後に始めて入居しても、2009年からは減税対象


2009年度の税制改正により、リフォームにおいての適用要件が一部、緩和されました。

2009年度税制改正による、リフォーム要件の改正点

たとえば、中古マンションを購入し、同時に専有部分のリフォームも行ったとします。その際、2008年以前は住宅ローン減税の適用条件が「所有」かつ「居住」だったため、購入後に“始めて”入居する中古マンションのリフォームローンは、住宅ローン減税の対象になりませんでした。すでに住んでいる(居住している)住宅のリフォーム工事しか、減税は受けられなかったのです。リフォーム後に始めて入居する場合は適用外だったわけです。

そこで今回、「リフォーム工事前から住み続けている」という要件を撤廃し、中古マンションを購入して同時に専有部分のリフォームを行った場合なども減税の対象となるように改めました。2009年は値ごろ感などから中古マンション人気が高まっています。購入と同時にリフォームも行い、リフォームローンを組んだ方は、「住宅ローン」と「リフォームローン」の両方が住宅ローン減税の対象になるのです。