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財務大臣、財務省の仕事とは?(2ページ目)

中川昭一前大臣の辞任で、与謝野馨大臣が、財務・金融・経済財政担当の経済3閣僚を兼任。財務大臣は、財務省を統括する大臣。では、財務省はどんな仕事を担当しているのでしょうか。

執筆者:石原 敬子

財務省の主な仕事

国会
財務省の仕事は広範囲。財務省を統括する財務大臣は、当然ながら激務
国のお金に関わるため、財務省の仕事は幅が広いです。主な仕事には、国の予算、税制と徴収、財政投融資、国有財産の管理、通貨システム、貿易が挙げられます。

●国の予算作り
国の予算は、必要なお金を集める歳入と国民のために使う歳出で成り立っています。政策に基づいて、他の省庁と連携しながら必要なところにお金が回るようにします。財務省の中で、これを担当するのが主計局という部署。財務省の中でもエリート部門と言われ、歴代総理の事務担当秘書官や財務省事務次官の多くが主計局出身です。

警察、消防、教育、福祉などの公共サービスや、道路、公園、上下水道の公共施設などに必要なお金を集めて支払う仕事が財政です。年度の財政計画として予算の原案を作ります。現在、日本の歳入のうちの6割が税金、4割が借金(国債)です。税金、国債も財務省が管轄します。

●税制・賦課徴収
税制とは税金のしくみで、企画立案を財務省が担当します。賦課徴収とは、国の税金を徴収することで、これも財務省の担当です。

財務省内には、国の税金のしくみを考える主税局という部署があります。税金は、公共サービスの運営や公共施設を建てるためのものなので、公平で分かりやすい仕組みにする必要があります。主税局では、これを念頭に置きながら、国会で税金の仕組みを議論するための案を作成します。

財務省内にある「国税庁」では、全国の国税局や税務署の取りまとめをします。国税局や税務署の業務は、税金の相談に応じたり、税金を集めたり、税金が正しく納められているかを調べたりしています。

●財政投融資
財政投融資とは、国に関係する機関に資金を貸し付けることです。国では、国民の生活に必要で重要だけれども、民間の銀行や企業で行うのは難しい分野について、資金の貸し付けを行っています。これが財政投融資です。財投債という国債を発行して、国の関係機関に貸しています。

●国の財産・借金・国庫の管理
国会議事堂や最高裁判所などの敷地や建物など、政府専用機や南極観測船などは国が保有する財産です。これらの使い方をチェックするのも、財務省の仕事です。

●国際通貨システムの安定
重要な責務を負っている国際的な経済協調や、金融の国際通貨システムを担当するのも財務省です。

お金の流れがスムーズでないと、世界各国の経済はうまく機能しません。国どうしの経済の結びつきがうまくいくように、世界の国々と話し合ったり協力し合ったりする仕事を担当しています。具体的には、各国との経済協調、為替レートの安定、貧困国への発展協力があります。

●貿易と税関
輸出入時の貿易ルールや関税の管轄も行っています。具体的には、貿易品に関税を課したり、密輸入を取り締ります。国内の産業発展や、健康で安全な国民生活を守るためのルール(法律)は、不可欠です。

次のページでは、財務大臣の仕事について解説します。
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