文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
みなさんは、「上場」をどのように考えているでしょうか。毎日のように新しく上場する企業がある一方で、上場を廃止する企業もあります。ということは、必ずしも上場が全てではないということ。では、上場って、一体何なのでしょうか?

<INDEX>
上場しているから良いというわけじゃない(1P目)
ウチの株式を、どうぞ自由に買ってください(1P目)
敢えて非上場という選択をするワケ(2P目)
短期投資の株主とは付き合いにくい?!(2P目)
MBOの延長線上に上場廃止(3P目)
最大の買収防衛は上場しないこと?(3P目)

上場しているから良いというわけじゃない

東証看板
上場している、していないで何が違う?
一個人の立場で「上場」を考えたとき、「大企業」とか「有名企業」という見方をする人が多いかもしれません。例えば就職などの際には、特にそうでしょう。

では、企業は上場している方が上場していないよりも優れた企業と言えるのかというと、決してそうではありません。確かに、株式を上場させる際には証券取引所の定めた基準を満たして審査を通過しなければなりません。それをクリアできる企業であるからこそ上場できるので、上場していること自体が、ある一定の基準を満たしているということは確かでしょう。

とはいえ、上場しているかどうかは、企業の優劣を示すものではありません。たくさんの株主を集められる点で、事業の資金集めには非常に便利な制度です。しかし、それだけではありません。

ウチの株式を、どうぞ自由に買ってください

最近、企業の買収が盛んなことは周知の事実。投資ファンドがある企業の株式を買い集めた報道や、企業が規模拡大を狙って他の企業の株式を買った話題が続々と伝えられています。

自社の株式を予期しない相手に買い集められてしまわないように、買収防衛を張る企業も増えてきています。

しかし、そもそも株式を上場させるということは、「ウチの株式を、どうぞ自由に買ってください」ということ。その株式の買収者として誰が現れても、どれだけたくさん買っても、文句は言えないのです(もちろん、5%ルールなどの他の法に則った手段を使って買う場合です)。株式の上場のことを「公開」と言っているのはそのためです。

上場していないメリットを、具体的に次のページで見てみることにしましょう。