文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
このところ、景気というと「11月にも“いざなぎ超え”か?」という話題でもちきりですが、いったい「いざなぎ景気」とは、いつ頃の、どんな景気だったのでしょうか。また一方で、「いざなぎ超えとはいうものの、実感が湧かない」という声も聞かれます。また次の記事「いざなぎ超え、実感が湧かないのはなぜ?」
では、なぜ実感が湧かないのかを考えてみましょう。

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日本の好景気に、神話にちなんだ名前がついているワケ(1P目)
いざなぎ景気とは、いつのこと?(2P目)
いざなぎ当時の日本は、こんなだった!(2P目)
いざなぎ景気はなぜ終わったのか(3P目)

日本の好景気に、神話にちなんだ名前がついているワケ

船舶
長さなら戦後一番?!本当に景気はいいの?
2006年10月、このままの景気基調が続くと、長さだけではいざなぎ景気に並び、11月には超えると見られています。いざなぎ景気を理解する前に、神武景気、岩戸景気にも触れておくことにしましょう。

なぜか、景気の良いときには日本の神話にちなんだ名前が付けられています。過去の景気拡張期の命名理由や特徴を挙げてみました。

●神武景気
時期は、第一次高度経済成長期の中の1955年~1957年の31ヶ月。初代の天皇が即位して以来の好景気ということで名づけられました。朝鮮戦争中の朝鮮特需による好景気で、当時の経済白書では、「もはや戦後ではない」との言葉を残しました。その頃の三種の神器は、冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビです。

●岩戸景気
時期は、1958年6月~1961年12月まで42ヶ月間続いた高度成長時代。神武景気の31ヶ月を超えてしまったので、神武天皇よりも前の、天照大神が隠れていた天の岩戸から姿を見せて以来の好景気という意味で名づけられました。特徴は過剰な投機熱と過剰な設備投資。「投資が投資を呼ぶ」と言われ、外資が流入し、技術革新による産業構造の変革期を迎えました。「中流意識」が広がって中産層が大量消費をリードしたのもこの頃。スーパーマーケットなどの大型店舗が出現し、値引き販売で顧客集めをして「流通革命」とも呼ばれていました。

そして、次に来るオリンピック景気の後の不況を経て、いよいよいざなぎ景気を迎えることになります。いざなぎ景気とは?この続きは次のページで!