歴史的な不況に苦しむアメリカ経済。オバマ大統領は2月中旬に、景気回復を目指した7870億ドル(約77兆円)規模の景気対策法案に署名しました。景気対策がオバマ大統領の最大の課題ですが、この法案とは一体どんな内容なのでしょうか?

【CONTENTS】
景気対策法案の内容(1)(1P目)
景気対策法案の内容(2)(2P目)
一体どこまで効果があるのか?(2P目)
法案の裏で行われた活発なロビー活動(3P目)

景気対策法案の内容(1)

書籍『オバマノミクス』
オバマ大統領の経済政策について述べた書籍『オバマノミクス』
7870億ドル(約77兆円)という金額は、これだけで日本の国家予算に匹敵する途方もない金額です。主な内容は日本が1990年代や今の不況時に打ち出した景気対策と、基本的には似たようなものです。

個人減税
景気対策法案の中で金額的に最も大きな内容は、消費を刺激する狙いの個人に対する減税です。日本政府は「定額給付金」として日本人1人あたりに12,000円ずつ配布しようとしていますが、それと基本的に同じですね。

アメリカ政府は、2009年と2010年にかけてアメリカ人1人あたりに対して最大400ドル(約40,000円)の定額減税を与えます。ただし年間の所得が75,000ドル(約735万円)以上の人は対象外です。

現在アメリカには約3億人が住んでいると言われているので、単純に計算しても400ドル×3億=1200億ドルがこの定額減税に振り当てられることになります。これは景気対策法案全体の約15%に相当します。

減税は他にもあり、子供を持っている人、住宅を買う人、失業者など、全ての個人減税を合わせると2370億ドル(約23兆円)規模になり、全体の約30%を占めています。

医療補助
アメリカにはメディケイドという低所得者が対象の医療費補助制度があります。景気対策法案ではメディケイドに約900億ドル(約8兆8000億円)を使い、低所得者が病気になった場合にかかるお金を補助します。

この他に、医療関連のIT技術開発に190億ドル(約1兆9000億円)、米軍人の医療関連に13億ドル(約1300億円)などがつぎこまれます。

教育
教育関連投資として900億ドル(約8兆8000億円)が用意され、全米の各州の学校が教員を解雇しないように財政的に補助したり、低所得家庭の子女の学費補助などに使われます。