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自分磨きとお化粧品、どちらにお金をかける?(2ページ目)

自己投資、自分磨きという女ゴコロをくすぐるフレーズ。いまや自分磨きは女性の常識ともいえます。さて、女性たちは、自分磨きにいったいどのくらいのお金をかけているのでしょう。

執筆者:石原 敬子

ますます磨きをかける女性パワー


1ヶ月あたりの生涯学習費用
1ヶ月あたりの生涯学習費用【出典:生涯学習のユーキャン(株式会社 日本通信教育連盟)】を元にガイド横田が作成http://www3.keizaireport.com/file/release051215.pdf

また、このデータを前年と比較してみると、もっと興味深い結果が得られます。全体平均としては、2004年に1ヶ月あたり5,288円だった生涯学習費用が、2005年には6,531円(23.5%増)に増えています。この平均値、男性が減って、女性がそれ以上に増えたことがはっきりしています。男性は前年に比べて1割ほどの削減、女性は1.5倍のお金をかけているのです。特に磨きをかけたのは40歳代女性。2004年に3,513円だったひと月あたりの費用が、8,041円という2倍以上になるほどの積極的投資。女性のあらゆる世代で自分磨きブームが起こっているようです。

そしてその額も、2005年の30歳代、40歳代においては、同世代の男女間での差が2倍前後となっているほど。仕事中心の同世代の男性陣を尻目に、「お疲れさま~」とスクールに向かう女性の姿が目に浮かぶようです。

どんな自分に磨き上げますか?



このパワーあふれる女性たちは、今後、どんなスキルを身につけて行きたいと考えているのでしょうか。30歳代女性の学びたい講座ベスト3は「英会話」「TOEIC」「心理学」。40歳代女性は「英会話」「ボールペン字」「色えんぴつ画」。やはり英会話の人気は圧倒的のようです。

いくつかのスクールから平均的な受講費用を調べてみると、英会話スクールは通学でも電話でも、入会金が1万円前後とレッスン料金が1ヶ月1万円前後(週1回ペース)、マンツーマンレッスンとなると、初期登録料が4万円程度でレッスン料金が1時間あたり3,000円~1万円とばらつきもあるようです。

人気ナンバーワンの英会話、その費用がちょうど平均データと一致しますね。

自分磨き、そのウラには?



ユーキャンのデータに限らず、他の調査結果を見ても女性は習い事比率が高いようです。その背景にはどんなものがあるのでしょうか。

なにか理由があるのでは、と探ってみたところ、2005年の女性は前年に比べてお給料がアップしていたことが分かりました。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(平成16年)」によると、女性の「決まって支給する現金給与額」が2005年調査では241,700円、前の年の239,400円を上回っています。
一方男性はというと、367,700円で、前年の368,600円からやや減少しているのです。女性のボーナスや特別給与は減ってはいるものの、習い事の月謝は固定費ですから、毎月のお給料からの支払うのが一般的でしょう。

鶏が先か、卵が先か。自分に磨きをかけてお給料アップにつなげているのか、おサイフに余裕ができて、自分磨きの投資資金が生まれたのか、いずれにしろ、女性の収入と自己投資額はどうやら関係がありそうです。

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資格・検定

英語学習の基本

■厚生労働省 「平成16年版 働く女性の実情

生涯学習のユーキャン
2005年度ユーキャン「第4回生涯学習アンケート調査

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