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ECB(欧州中央銀行)のお仕事(2ページ目)

ヨーロッパの統一通貨・ユーロが2002年に正式にスタートしてから、もう6年以上が過ぎました。ユーロ導入とともに設立された、ECBはどのような仕事をしているのでしょうか?

執筆者:鳥羽 賢

意思決定機関(2)-政策委員会

<政策委員会の構成員>
政策委員会の構成員
政策委員会はユーロ加盟国15ヶ国の中央銀行総裁が全員参加するので、各国の利害が対立することも多い。
金融政策の決定など、実務面で最重要となる意思決定機関がこの政策委員会(Governing Council)です。政策委員会は、役員会の6名に加えて、ユーロに加盟している15ヶ国(2008年11月現在)の中央銀行総裁、計21名から構成されます。

政策委員会は、毎月2回の会合を開催します。月前半の会合では、政策金利の決定を含めた、金融政策全般についての決定について話し合われます。また後半の会合では、その他の業務について話し合われます。政策委員会の採決は、1人1票の単純多数決によって、3分の2以上の賛成票をもって可決とされます。

なお、政策委員会は「政策理事会」という名前で日本語訳されている場合も多くあります。

意思決定機関(3)-一般委員会

<一般委員会の構成員>
一般委員会の構成員
総裁と副総裁以外の理事4名は、参加はできても議決権はない。
一般委員会(General Council)は、主にユーロやECBの将来の発展について話し合われる意思決定機関です。一般委員会における議決権を持った構成員は、総裁と副総裁の2名、ユーロに加盟している国の中央銀行総裁の15名に加えて、EU加盟国でユーロ未加盟の国の中央銀行総裁12名となっています。そのため、合計で29名になります。なお、総裁と副総裁以外の役員会の理事4名は、参加はできますが、議決権は与えられていません。

ここではECBに対する各国の出資金についてなど、ユーロやECBに関する包括的な議題が検討されます。なお、将来EU加盟国の全てがユーロを導入したら、一般委員会は解散される予定になっています。

今後の運営に期待

各国からの代表者で意思決定機関が構成されるため、どうしても利害の対立などが出てきてしまうECB。しかしユーロ発足以来7年間好調にやってきた実績もあるので、今後の円滑な金融政策運営を期待していきましょう。

参考サイト

ECB公式サイト


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