ドル安の日本への影響は?
米ドルが安い状態が続くと、日本に出てくる影響はどのようなものがあるでしょうか?1つには、輸出産業への悪影響があります。日本円が安い状態なら、世界における日本製品の販売価格は安くなるので、たくさんの製品が売れることになります。また反対に決済通貨であるドルが高ければ、輸出企業の収益も上がることになります。
一方、円高ドル安になると、逆に輸出企業の収益は低くなります。例えばトヨタの場合、1円円高になると営業利益が350億円減ると言われています。日本は輸出主導の企業が多いので、円高は経済全体に影響します。
懸念される産業の空洞化
産業の空洞化が起こると、安い労働力を求めて中国や東南アジアに生産拠点が移転される |
すると日本国内の雇用が減り、技術面で衰退が見られることになります。雇用が減れば失業率が上がり、社会不安が増大していきます。円高ドル安状態が長期に続くと、このような懸念も高まってきます。
とは言っても、円高ドル安は悪いことばかりではありません。円高になれば海外旅行は安く行けますし、輸入品の価格は下がるので、消費者は安い製品を買えることになります。
2006~07年にかけて円安が急激に進み、「円の価値の低下」が叫ばれていました。しかし今はドルが下落しています。どのような状況にせよ、個人や企業は臨機応変に対応していくことが求められるでしょう。
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