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解説!「サブプライムローン問題」とは?(3ページ目)

世界同時不況を引き起こしたサブプライム問題とは一体何か。サブプライムローン問題はなぜ起こった? 今後も、株価などへの影響が続く? についてわかりやすく解説します。

執筆者:志田 玲子

巨額の損失が発覚すれば、世界市場は再び大混乱?!

画像の代替テキスト
参議院選後の追加利上げをもくろんできた日銀は、どう出る?
写真提供:東京発フリー写真素材集
1ページで見たように、3大中央銀行による巨額の資金供給により、世界市場の混乱は収まったかに見えましたが、その後の株価の動きを見ると、市場の不安が払拭されたとは言いがたい状況。そこで、世界市場への影響は今後どうなる?

■小口に証券化されたサブプライムローンの影響が、どの程度の広がりがあるのかは、見極めができておらず、依然として不安は根強い。かりに欧米金融機関や年金基金が巨額の損失を出すような事態になれば、世界の金融市場が再び大混乱し、実体経済にも影響が波及する恐れもある。
(8月15日付フジサンケイ・ビジネスアイより)

2ページで見たように、サブプライムローン債権を証券化したさまざまな金融商品が国境を越えて出回る中、まずは損失の実態を把握することが急務と言えそうですね。ちなみに、日本・アメリカの金融当局は既に、金融機関の実態調査に乗り出しています。

国内市場への影響は限定的?! 追加利上げはどうなる?

一方、国内市場への影響については、今のところ限定的との見方が大勢。これを反映してか、1ページで見た中央銀行の資金供給にしても、
■アメリカ(FRB:連邦準備制度理事会)…… 640億ドル(約7.5兆円)
■ヨーロッパ(ECB:欧州中欧銀行)…… 2,035億ユーロ(約32兆円)
■日本(日本銀行)…… 1.6兆円
(8月9~13日)

日銀の供給額は、海外の2行に比べ小規模に留まっていますね(その後、16・17日に1.6兆円を追加供給)。そして、現在注目を集めているのが、その日銀が8月22・23日に開く政策委員会・金融政策決定会合。果たして、参議院選前からの懸案事項=追加利上げに踏み切るのか? 輸出企業に打撃を与える円高が急進し、アメリカのFRBが緊急利下げに踏み切る中、難しい判断を迫られそう……。いずれにしても、サブプライムローン問題による損失の実態も含め、今後も引き続き、先行き不透明なアメリカ経済から目が離せない!と言えそうです。


【記事の関連サイト】
●All About「よくわかる時事問題」のサイト
経済・給料・物価・景気・金融のニュース(株・為替ニュースなどのリンク集)
経済・給料・物価・景気・金融のニュース(記事一覧)
「金利上昇」は、損になる?得になる?
東京23区「地価上昇」ランキング2007

●その他のサイト
Yahoo!辞書 サブプライムローン

●参考資料
・サブプライム住宅ローン問題の見方、週刊エコノミスト2007年6月5日号


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