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原爆投下は「しょうがなくない」です(3ページ目)

麗澤大学で講演をした久間(きゅうま)防衛相が、広島・長崎に原爆がアメリカによって投下された事実を「しょうがなかった」と表現しました。その発言にメスを入れてみます。

執筆者:鳥羽 賢

朝鮮戦争では大統領は原爆使用に反対

朝鮮半島の地図
朝鮮戦争中にも原爆使用の話が出ていた。
「米国を恨む気はないが、勝ち戦と分かっている時に原爆を使う必要があったのかどうか、という思いは今でもしているが、国際情勢や戦後の(日本の)占領を考えると、そういうこと(原爆投下)も選択肢としては、戦争になった場合はあり得るのかなと(思う)。」(毎日新聞)

連合軍が当時勝利確実なのは確かでしたが、日本が降伏しなかったから戦争が終わらず、原爆が投下されたと見るのが正しいでしょう。ちなみに、その後の朝鮮戦争時に米軍のダグラス・マッカーサーは原爆の使用を進言していましたが、トルーマン大統領に反対されて解任されています。

辞任するのも「しょうがない」かもしれない

久間防衛相は、長崎2区から選出された議員です。他の選挙区を地盤としている議員ならまだしも、なぜよりによって長崎出身の議員が原爆投下を肯定するような発言をするのでしょうか?理解しかねるところですね。今後久間防衛相への風当たりは強まり、辞任することになるかもしれません。その時も是非「しょうがない」と言って、素直に受け入れて欲しいものです。


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【関連リンク】
「終戦と昭和天皇退位工作」(All About よくわかる政治)
「日中戦争にみる政治の失敗」(All About よくわかる政治)
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