経済学★超★入門「早わかりケインズ」シリーズ
第1弾 国内総生産(GDP)ってなに? 第2弾 景気と国内総生産(GDP)の関係は?(今回)
第3弾 昔の経済学の主流-古典派の理論
第4弾 世界大恐慌を説明した「ケインズ」
★ポイント★
1.景気とは、経済が順調がどうかということであり、その良い、悪いは、GDP、失業率、受注動向などをどを総合的に判断する。なかでも、GDPの動向が最も注目されている。
2.実質GDPの増加とは、日本国内での生産量の増加を意味する。すると、企業はたくさん生産するために人を雇うようになり、失業は減少し、企業はたくさん生産するので、やがて、従業員の給料も上がり、経済はよくなっていく。
今回は、実質GDPと景気がどのように関係するかについてお話しします。
景気とは、もともとは「景色、様子」という意味です。これが、「商売がうまくいっている」「経済が順調である」という意味で使われるようになっていきました。一般に、日本の景気とかいう場合には、景気とは、国全体として見て、経済が順調か、不調かという意味で用いられます。
では、景気=国全体としての経済が順調が不調かは、どのように判断するのでしょうか。それは、国内総生産(GDP)だけでなく、失業率、受注の動向など、色々なデータから総合的に判断します。それらのデータの中でも、実質国内総生産(GDP)の動向は、非常に重要なものとして、最も注目を集めます。それでは、実質GDPと景気の関係について考えてみましょう。
実質GDPが増加するとは、日本国内での生産量が増加するということです。すると、企業はたくさん生産するために人を雇うようになり、失業は減少します。また、企業はたくさん生産するので、やがて、従業員の給料も上がっていきます。従業員の給料が上がれば、消費が増えて、企業の注文が増える結果、さらに生産量である実質GDPは増加します。また、生産量が増加すれば、企業は設備投資を行い生産力の拡大を図ります。設備投資は、機械メーカーの注文の増加となり、更に生産量は増加します。
以上のように、実質GDPが増加すると、どんどん好循環が続き、景気は良くなっていく仕組みがあります。これが、景気回復のメカニズムです。日本経済も早くこのような状態になることが望まれています。