マンション物件選びのポイント/マンションの防犯・セキュリティ

防犯マンションの新基準が登場

住宅性能表示制度に防犯性能の項目が加わり、防犯優良マンションの全国標準がまとまるなど、セキュリティの新しい基準が登場しています。これからマンションを買う人にも参考になる基準の内容を見ていきましょう。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

4月から住宅性能表示制度の表示項目に防犯性能が加わり、これに合わせて(財)全国防犯協会連合会などが「防犯優良マンション」の認定基準をつくりました。このところ関心が高まりつつあるマンションの防犯性についての目安として参考になるでしょう。


住戸の開口部を4つにグループ化して表示

防犯建物部品は犯人の侵入を5分以上くい止められる
防犯建物部品は犯人の侵入を5分以上くい止められる
住宅性能表示制度にこの4月から新たに加わった「防犯に関すること」では、開口部の侵入防止対策が評価の対象になります。玄関ドアや窓、勝手口などの開口部を、外部からの接近のしやすさによってグループ化し、各グループ内のすべての開口部で「防犯建物部品」を使っているかどうかを表示するものです。

マンションの場合の開口部のグループとは以下の4つです(※建物出入口の存する階以外の階の住戸の場合)。

a.住戸の出入口(玄関ドアのことです)
b(i).地面から開口部の下端までの高さが2m以下、または共用廊下や共用階段から開口部の下端までの高さが2m以下で、かつ、共用廊下や共用階段からの水平距離が90cm以下のもの(共用廊下に面する窓など)
b(ii).地面から開口部の下端までの高さが2m以下、またはバルコニー等から開口部の下端までの高さが2m以下で、かつ、バルコニー等からの水平距離が90cm以下のもの(バルコニーの掃き出し窓など)
c.それ以外(角住戸の「角(妻側)」の窓など)
なお、人間が通れない小さな窓(40cm×25cmの長方形など一定の大きさのブロックを通せない大きさ)は評価の対象外です。


侵入するのに5分以上かかるかどうかが基準

防犯建物部品とは、「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する合同会議」のつくった目録に掲載されている部品のことです。この目録には、犯人が侵入するのに5分以上かかることが試験で確かめられた玄関ドアや錠、窓サッシ、雨戸、面格子などが掲載されています。

建物の防犯性能という意味では、すべての開口部が防犯建物部品であることが望まれます。ただ、マンションの住戸が犯人に狙われやすいかどうかは、周囲の環境や敷地の状況によっても左右されます。具体的にどの部分の開口部の防犯性能を高めるかは、ケースバイケースで判断することになるでしょう。

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