コミュニケーションは記号の交換
ガイド:
前回のお話では、論理的に話す準備として自分に質問をしながら「見出し」「目次」を作っていくということでしたね。
自分ときちんとコミュニケーション出来ない人は、相手とのコミュニケーションも出来ないはずです、と。 |
そうです。自分に質問するということは、コミュニケーション能力が必要です。それは、論理的に話していくのに重要なポイントになります。ただ「ひとりで話す」と思われていますが、そんなことはないんですよね。
ガイド:
「ひとりで話す」ということではない、というのはどういうことでしょう?
ショーン:
たとえば、自分がつけた見出しに対して、自分に「それってどういうこと?」など質問してゆく。それが、自分とのコミュニケーション。それを出力(アウトプット)すれば、今度は相手とのコミュニケーションです。ロジカルに話をするというと、一方通行のように感じてしまうかもしれませんが、違うと思います。相手が多数だろうが、一人だろうが、このステップは同じです。
ガイド:
ということは、アウトプットして相手と話す前に、自分とのコミュニケーションをしっかりすることですね。ショーンさんは、コミュニケーションって、どういうものだと思いますか?
ショーン:
コミュニケーションとは意味の交換だと思います。言葉という記号を相手と交換しながら、実はその意味を交換をしているんです。
たとえば恋人同士の会話で、男性が女性に「君を一生幸せにしたいんだ」と言ったとすると、「君を一生幸せにしたいんだ」という記号を相手に投げたということです。その言葉の後ろの意味は、「結婚したい」ということ。しかし、彼女は「嬉しいわ」とだけ返した。そう返された男性は「えっ、なんだ。それだけ?」と思ってしまう。
これは、男性が自分が送った「記号」を女性は、その意味を同じように理解して返してくれるだろうと、思い込んでいた、ということ。しかし、まったく違う意味の記号が返ってきてしまったんです。こういったことが、コミュニケーションがうまく出来ない原因ですね。
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