話し方・伝え方/話し方・話題作りの基本

あなたはなぜ、うまく話せないのか?

うまく話せない……と諦めていませんか? 今、プロとして活躍している人も初めから上手に話せたわけではありません。 「話す」ということについて、考えてみましょう。

執筆者:立川 亜美

「話し方」に関する書籍が書店で目につきますが、話すことに悩んでいる人がそれだけたくさんいるのでしょうか。そもそも、なぜ話すことに苦手意識を持ってしまうのでしょうか。 ここで改めて「話す」ということについて考えてみましょう。

「話す」ってどういうこと?

うまく伝わらないのはなぜ?
「うまく話せない……。」と悩む前になぜ上手に話せないのか考えてみましょう。
私たちは毎日、意識なく会話をしていますが、これまでに話すことを専門的に学んだことがありますか? きっと何かを「伝える」方法を誰かに教えてもらった経験がある人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

「話す」ことと、「食べる」こと、そして「歩く」ことが、似ているといったら驚きますか? どれも全部日常的な行為で、普段意識せずに行っていることです。だから誰かにこれまで改めて教えてもらうこともなく、基本について学んでこなかったのです。

この日常的な行為について、少し考えてみましょう。「歩く」ことを仕事としているのがモデルです。彼らはいわば歩きのプロフェッショナル。そのために「ウォーキング」というスキルを身に付けています。ファッションショーなどでは、歩き方ひとつで着ている服がより輝いて見え、歩き方が上手なモデルは、それだけで高く評価されます。モデルの歩き方は、プロの歩き方。モデルはあえて「歩く」という日常の行為を学び、訓練してプロになっていくわけです。

次に「食べる」ということで考えてみましょう。たとえば「マナー教室」に行くと、正式な場所でのちゃんとした食べ方を教えてくれます。けれど、意識して食べると慣れていないので何だかギクシャク、美味しく感じられない……ということはよく聞きますよね。

こんなふうに意識して日常の行為を自然に見せるのは、とても難しいことです。では「話す」ことはどうでしょう? 次のページでご紹介します。
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