「話す」ってどういうこと?
「うまく話せない……。」と悩む前になぜ上手に話せないのか考えてみましょう。 |
「話す」ことと、「食べる」こと、そして「歩く」ことが、似ているといったら驚きますか? どれも全部日常的な行為で、普段意識せずに行っていることです。だから誰かにこれまで改めて教えてもらうこともなく、基本について学んでこなかったのです。
この日常的な行為について、少し考えてみましょう。「歩く」ことを仕事としているのがモデルです。彼らはいわば歩きのプロフェッショナル。そのために「ウォーキング」というスキルを身に付けています。ファッションショーなどでは、歩き方ひとつで着ている服がより輝いて見え、歩き方が上手なモデルは、それだけで高く評価されます。モデルの歩き方は、プロの歩き方。モデルはあえて「歩く」という日常の行為を学び、訓練してプロになっていくわけです。
次に「食べる」ということで考えてみましょう。たとえば「マナー教室」に行くと、正式な場所でのちゃんとした食べ方を教えてくれます。けれど、意識して食べると慣れていないので何だかギクシャク、美味しく感じられない……ということはよく聞きますよね。
こんなふうに意識して日常の行為を自然に見せるのは、とても難しいことです。では「話す」ことはどうでしょう? 次のページでご紹介します。