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【あなたは賛成派? 反対派?】 子ども向けコスメが売れる理由(2ページ目)

「子ども向けコスメ」の話になると、必ず聞こえてくるのが「今どきの若い者は…」というセリフ。でも、これ、本当なのでしょうか?

執筆者:別当 律子

売れ筋は「フレグランス」


一番の売れ筋商品は”フレグランス”

以前、子供向けサイトでもキッズコスメに注目!という記事を紹介しましたが、その記事に対しても、まさに賛否両論が寄せられました。
おもに子どもたちからは「私の街にこんな素敵なお店があったら、絶対に買いに行きます! 早く近くのスーパーに出店してくれないかしら」といった意見がほとんどで、さらにママたちからは「私が子どもの頃にこんな店があったら、絶対に買っていた。だから娘にも!」と言ったご意見が聞かれました。


一方、男性からは「子供に化粧を推奨するつもりですか!」と言った厳しいご意見もいただきました。
つまり、母親は自分も化粧をしているし、子ども時代、化粧に憧れていた経験もある。だから子どもたちの気持ちがわからぬでもないが、やはり肌に悪影響がないかといった点で一抹の不安がある。そして父親は、どうしても娘の中に「女」を見るような行為に強い抵抗があるといった気持ちがあるようです。

この大人たちの「揺れる思い」は、微妙に売れ筋商品にも反映されています。キッズコスメの専門店『Cosmetic Parlor(コスメティックパーラー)』の中でよく売れているのは、一番高価な「フレグランス」(価格5000円)。つまり、肌に直接つけるものや、ネイル(1000円~)、リップ(2000円~)などのように明らかに「化粧してます!」というものには抵抗がある。そこでお化粧気分を気軽に味わえ、派手にならない「フレグランス」が選ばれているのではと推測できます。
また、小学生以下の子どもたちをターゲットにしたお化粧セットでは、おもにネイルリップが中心になっています。これは「肌に対する影響」を懸念する親側の心理をくみ取っているともいえます。

しかしその一方で、母子手帳から日光浴の一文がはずされたように、「真っ黒に日焼けして風邪予防」などという考え方は通用しなくなっています。肌への影響を考えるのであれば、むしろ日焼け止めUVカットといった必要最低限のスキンケアの必要性も、もっと注目されていいはずです。

キッズコスメが流行るワケ

ブームの影には、綿密なマーケットリサーチが

では、なぜ、こうした大人たちの批判がありつつ、今、キッズコスメが大ヒットしているのでしょうか?

ファッションブランドとの連動

コスメティックパーラーで販売されているコスメ「MEZZO PIANO COSME(メゾピアノコスメ)」は、女の子たちに大人気の、ナルミヤのファッションブランドのテーマカラーと連動しています。
そのため「ジュニア向け」というコンセプトが明確になり、「大人のミニチュア版」ということに嫌悪を抱きやすい父親層にも、抵抗なく受け入れられるイメージ作りに成功しているといえます。

成分の明確化

また、最近では消費者への情報開示が徹底していますから、例えばコスメティックパーラーで取り扱っている化粧品などは、すべて含有成分がサイトでも確認できるようになっています(成分一覧)。こうした点も、安心して購入できるようになった、ひとつの要素といえます。

あったらよかったのに…を現実に

キッズ向けコスメが昔からあったことからもわかるように、小さい頃に「化粧への憧れ」の気持ちを抱いた母親たちは少なくありません。
でも、昔のキッズコスメは幼児向けの商品がほとんどで、本格的におしゃれ心が芽生える小・中学生の女の子の気持ちに応えてくれるキッズコスメがなかなか存在せず、口紅の代わりにシャインリップを、フレグランスの代わりに 「恋コロン 髪にもコロン ヘアーコロンシャンプー」など、「香りのシャンプー」を使うくらいしかありませんでした。
ところがそんな少女時代の憧れを満たしてくれる商品が、今、まさに現実に目の前に登場したのです! そこで「自分の憧れのあの気持ちを、娘に託す!」という、”ビミョウ”なママたちの女心も、ブームを影で支えている大きな要因なのかもしれません。
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