団塊世代を対象にした商品や企画が続々と登場している昨今、住宅業界でも、同様の動きが目に付きます。そこで、今回は子育てが終わった夫婦がもう一度、自分たちの生活を一番に考えて、がらりとイメージチェンジした事例をご紹介しましょう。新築せずにリフォームでも、考え方を変えたり、思い切った決断によって住まいは生まれ変わります。そして、何より生活も楽しく変化させることができるのです。

仕事が変わるのと同時に住まいも変えたい

まず、最初にご紹介するのは、神奈川県・Nさんのお宅。会社員だったご主人が大学教授に就任されたことなどをきっかけに全面リフォームされました。

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インテリアに合わせて、ダイニングテーブルもダークブラウンのものに買い替えたそうです

Nさんご夫妻はいわゆる団塊世代で、長いことご両親やお子さんと一緒に暮らしてこられましたが、お母様が他界、お父様が引っ越し、お子さんが独立と、いろいろなできごとがあり、現在は築20年のへーベルハウスにご夫妻だけで生活されています。リフォームは、ご主人が会社を退職され、広島で教鞭をとられることになり、新しい仕事を始めるにあたって住まいに変化がほしいということと、奥様が一人になる時間帯が長くなるので防犯性を高めたいという2点が主なポイントでした。

ひとつめの設計ポイントとして、お客様が多く、欧米のような開放的な住まいが好みだということから、ほとんど活用されていなかった和室をリビングに取り込んで、空間を広げることに。和室とリビングの間仕切り壁を取り払ってリビングと一体化させたため、リビング・ダイニングは約23畳の大空間に生まれ変わりました。そして、ご主人の憧れだった61インチという大型テレビをリビングの一角に置きました。テレビを見ないときは収納できる家具を特注。おかげで、すっきりとしたインテリアに仕上がったそうです。

最新設備を採用して安全性を高める

ふたつめのポイントだった防犯性は、出窓に防犯ガラスを採用し、出窓近くのダウンライトにはタイマーを取り付け、自動的に点灯や消灯させて留守をカモフラージュする仕組みを取り入れました。また、窓には電動シャッターを取り付け、時間がくるとシャッターが自動開閉するタイマー付きのものを採用。留守にしていても、シャッターが閉まるので防犯性が高まるうえ、2階の窓も閉め忘れがないのでとても便利だとか。ただし、ウッドデッキに面した全面開口可能な窓だけは、ほかの電動シャッターとメーカーが違い、個別操作になっています。「全部シャッターを下ろしたくないときもあるので、かえってよかった」とは奥様。加えて、「開閉音が静かなので、ご近所にも迷惑にならない」と喜んでいらっしゃいます。

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キッチンは吊り戸棚のないオープンなタイプにし、シンクをダイニング側に設けました

リフォームで気分一新、家事もしやすくラクに

リフォームの最大のメリットはリビング・ダイニングが広くなったので、ゆったりとした心地よい空間ができたこと。ご主人は開放的な空間がとても気に入っているそうで、大型テレビでスポーツや映画を存分に楽しんでいるのだとか。遊びに来られるお友達の間でも、「ここは気持ちがいいね」とか「ゆったりできる」と話題になっているそうです。

奥様によると、シンクの位置が変わったことで、洗い物をしながら、テレビを見たり、外の景色を眺めたりできるので、とても楽しく家事ができるようになったそうです。さらに、外の物干し場と行き来がしやすい<ように勝手口の位置を変更したので、洗濯物を干すときの動線が短くなり、家事がラクできるようになりました。

また、今回のリフォームで、配置が大きく変わったのが階段。以前の階段は勾配が急で、蹴上げも高かったので、上り下りしにくかったのだとか。リフォームで階段を移動し、踊り場のあるゆったりとした勾配の階段に掛け替えました。「これで歳を重ねてもラクに上り下りができそう」と奥様の感想です。これまで怖がって上り下りできなかったペットの犬も、新しい階段は自分で行き来するようになったそうです。

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隣接する6畳の和室を取り込み、開放的なリビング・ダイニングになりました

そのほかには、キッチン、主寝室、洗面室など、要所要所の収納を見直し、スペースを拡大したり、内部の造作をつくり替えるなど、充実させたことも大きかったようです。以前より、物の出し入れがしやすくなったうえ、時間がないときに一時的にものを隠しておけるスペースもできたので、とても便利になりました。

リフォームによって、開放的なリビング・ダイニングを実現すると同時に気分を大きく変えることができたNさんご夫妻。新しくなった住まいで、充実した新生活を送られているようです。

では、次のページでは、奥様の要望で1階をガラリと変えたリフォーム事例をご紹介します。