ポイント6 間取り・広さ
「間取り」や「広さ」も、家を選ぶときは気になる要素です。緑の多い住宅街は静かな住まいを求める人に高く評価されそうです |
ポイント7 通風・採光
一般的に通風・採光が良好な物件は資産価値が高くなりますが、敷地の方位や広さ、周囲の建物の状況に影響されることなので、建築後には変更しにくい要素です。近隣の大規模開発などで環境が一変し、通風・採光が大きく変わることも。家や土地を手に入れる場合は、周辺や隣接地がどのように変化する可能性があるかを調べることも重要になります。
ポイント8 基本性能
建物そのものの性能も、資産価値を判断する大切な要素になります。例えば、優れた耐久性をもつ構造だったり、最新の免震や制震構造をとり入れていたり、断熱性の高い構造やサッシを採用していたり、防犯性の高い窓やドアを取付けているなどです。こういった基本性能は建物の寿命や住み心地に直結するものなので、どの程度の性能をもっている住宅なのか、事前にしっかり確認しておきましょう。
ポイント9 長く暮らせる工夫があるか?
優れた耐久性や耐震性などの基本性能に加えて、建物に長く暮らせる工夫があるかどうかでも資産価値は異なってきます。例えば、将来的な間取り変更が容易なスケルトン・インフィルを採用しているか、給・排水管がメンテナンスのラクなサヤ管ヘッダー工法になっているかなど。こういったところは、オーナーの基本的な考えがあらわれる部分でもありますね。
ポイント10 第三者による評価書があるか
第三者が資産価値を評価した書類があるがあると売却の際に有利な材料になるでしょう。例えば、住宅性能表示制度による評価書があげられます。住宅性能表示制度は、新築の一戸建てやマンションの基本的な性能を国土交通大臣が定めた住宅性能表示基準に基づき、統一された表示ルールで比較できるようにした制度です。住宅性能表示制度で高い評価を得られた住宅は、性能が等級で表示されているので、資産価値を比較したり、判断しやすくなります。
また、ホームインスペクターによる住宅診断書なども同様の効果が期待できるでしょう。特に、第三者が統一の基準でチェックした正式な書類は、購入者にとっては客観的な判断材料になるので、安心感を与えると思います。
加えて、設計図書などの図面類、これまでの修繕やリフォームの記録など、住宅履歴書を備えていれば万全です。
住み続けるなら気にしない?
さて、ここまで資産価値を決定づけるポイントについて説明しましたが、これはあくまで「売却」など、他人の評価が必要な場合の話です。つまり、自分が気に入って住み続けるのであれば、これらの10のポイントを大きく逸脱した住宅でもかまわないということになります。家は「一生に一度」といわれるほど大きな買い物です。そんな大切な家に、自分の理想や夢を盛込むのは当たり前のこと。その結果、一般的な資産価値の基準から大きく離れてしまっても、それはそれで悪いことだとは思いません。
ただし、はじめにお話しした通り、いついかなる時に自宅を売却せざるおえない状況になるかはわかりません。家を建てるときは、こういった資産価値の基準を多少は考えながらプランニングすることをおすすめします。