家を建てたり購入したりするときに、その住宅を売却することまで考える人は、そう多くはないでしょう。ただ、人生何が起こるかわかりません。永住するつもりでいても、何らかの事情でその家を手放さなければならなくなるかもしれません。そんなとき、重要になってくるのが家の資産価値なのです。

住宅の資産価値を判断するポイントは大きく分けて、「敷地」と「建物」の2つの側面があります。

まず、住宅の資産価値を決定づけるポイントとして、敷地の面から考えてみましょう。敷地については、つぎの5つの要素から判断します。

ポイント1 立地(アクセス)

やはり一番気になるのが、最寄り駅からのアクセス条件です。最寄り駅までは徒歩なのか、バスなのか? 何分かかるのか? さらに最寄り駅から都心へ何分かかるのか? 複数の路線が利用できる駅なのか? 急行や快速が利用できるのか…など、アクセスは土地の価値を決める重要な要素です。

通勤や通学の利便性だけでなく、最近ではショッピングやレジャーにでかけるにも、気軽に出られるアクセスが注目されています。また、人気のある鉄道沿線ならば、資産価値は高くなるでしょう。

ポイント2 土地の広さ・形・方位

次に重要なのが土地そのものです。もちろん南に開けている整形地で、適度な広さを確保している土地ならば理想的。狭小地や、逆に、広さはあっても形状が三角形だったり、「鰻の寝床」のような細長い形であったりすると、資産価値は下がってしまいます。また、方位もやはり「南向き」が人気なので、南面に日照を遮るものがない土地が資産価値を高めます。

ポイント3 接道条件

どんな道路にどのように接しているかも資産価値を決める要素です。

建築基準法では、家を建てるためには道路に2m(場合によっては3m)以上接していなければなりません。では、規定に合った状態で道路に接していれば資産価値に変わりはないのかというとそうでもありません。例えば、いわゆる「旗竿地」であったり、接している道路が市町村長や知事に許可をもらう建築基準法上の道路の「位置指定道路」だと、資産価値は下がります。

また、接する道路そのものにも、幅員4m(場合によっては6m)以上の道路でなければならないという規定もあります。資産価値の面から言えば、少なくとも幅員4m以上の道路に接しているか、南と東の二方向が道路に接している角地であれば、一定以上の価値は保てるでしょう。

ポイント4 用途地域

都市計画法によって定められている地域地区のひとつが用途地域です。用途地域は、住居系、商業系、工業系の3つに大きく分けられていて、それぞれでさらに細分化されています。

//imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/8/9/8/6/2632.jpg
周囲の街並みや商店街の様子なども資産価値に影響します
住宅として資産価値を考えるなら、住居系がいいでしょう。なかでも、将来にわたって静かな住宅街を望むなら低層住居専用地域の第一種低層住居専用地域がベストです。というのは、工業系でも、準工業地域や工業地域は住宅が建てられますが、もともと住宅を建てることを目的とした地域ではないので、将来工場が建つなど環境が激変する可能性もあります。

ポイント5 周辺環境

敷地の最後のポイントは周辺環境です。近隣に大きなショッピングセンターや総合病院、市役所や郵便局があるなどの生活利便性が高い土地は、資産価値が高くなるでしょう。

また、整備された公園や有名な学校があると、資産価値に影響することがあります。もちろん、これらの施設があれば必ず資産価値が上がるというものではありません。けれども、有名校がある場合などは「文教エリア」として、公園の場合は自然環境が豊かなど、街のイメージが資産価値にプラスの影響もたらすこともあるようです。

次ページでは、もうひとつのポイントである「建物」についてみてみましょう。