北欧のやさしい光


写真4.
まず勾配天井の建築の意匠を生かすこと、その空間の広がりを光でより強調できるようアッパーライト型のブラケットを勾配天井の低い方に設置して、天井を柔らかく照明するのと同時にベースの明るさが得られるようにしました。

ここで勾配天井を間接照明する時のポイントですが、天井が低くなっている方から照明することです。(写真4)

光はより広がり天井面をきれいに照明することが出来ます。逆に高い方から照明すると光が届く範囲のラインがくっきりと現われ、柔らかな間接照明効果は得られません。

北欧モダンといっても日本人デザイナーによる器具のせいか和のテイストも感じられ、勾配天井が柔らかく照明された中に浮かぶENIGUMAは予想以上に空間に溶け込んでいました。(写真5)


写真5.
器具の上部の円錐形の中にダイクロイックミラー付きハロゲンランプ(以下ダイクロハロゲンと言う)が入っていて、造形的な美しさだけでなく、床面でも十分な明るさを確保することが出来ます。また、間のシェードはアクリルで構成され、ダイクロハロゲンのシャープな直接光を柔らかな拡散光に変化させて、下向きに透過させる光と上向きに反射する光の両方の効果が得られるよう計算されています。

このことにより器具全体からはダイクロハロゲンを用いた光のシャープさは感じさせず、空間におけるさりげない浮遊感は、周りの建築を生かしながら、光の存在感を感じさせることが出来たと思います。

私も以前和室で実験的にPHランプを使用したことがあります。PHランプの間接光は、柔らかな陰影となって空間を照らし、面白い照明効果となりました。欧米ではイサムノグチのあかりを洋室に使用する人も多く、光の効果とその場所との相乗効果を考えれば、和と洋の素晴らしい融合を期待することが出来ます。

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