和ろうそくと洋ろうそくの違い
写真2.昔のろうそくは芯きりばさみで芯を切りながら使用します。 |
和ろうそくは洋ろうそくと比べると形状や光の出方に微妙な違いがあります。昔の洋ろうそくは鯨の油など動物油を主体にしたもので、燃焼効率もよくないことから煤(すす)と臭いも多く出ていたようです。それに対して和ろうそくはハゼの実などをすり潰して出た植物油を使用し、その製法にも独自性があります。
和ろうそくの心は巻いた紙の上に灯心を巻くため、空気が通り抜けやすい構造をもっています。したがって、心に空気が浸透して燃焼が良く煤が生じにくいことと炎の揺れ方が洋ろうそくと違って風による横方向への揺れとは別に、縦方向にスーと伸びたり縮んだりする優れものです。和ろうそくは重さで点灯時間が決まりますが、例えば1匁(3,75g)で約30分もちます。和ろうそくで大きいものでは百匁もあり、昔は不夜城と言われた吉原などで使っていたそうです。
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