初回は、リフォームの工事範囲を決めることや キッチンの基本性能のお話をいたしましたが、今回からはリフォームを始める前に、決めておかなければいけないことについて順次お話いたしましょう。
1:ワークトップの高さと奥行きを決める
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1:ワークトップの寸法について
ワークトップの高さは使う方の身長によって決まります。調理作業をするのに最適な高さは肘の高さから15~20cm低い高さが疲れにくい高さといわれています。長時間かがみ込んでの作業は疲れや肩凝りの原因となります。
輸入システムキッチンの奥行きは60cmが主流ですが、国産のものは60cm~75cmまでメーカーと機種によって違います。間口寸法に余裕がないとき奥行き寸法を広げて作業面積を増やそうというのが趣旨です。
ショールームでは靴を履いたまま検討することになりやすいので、スリッパに履き替えて普段の作業を思い浮かべながら、自分に合った最適な高さと奥行き寸法を見つけ出すことが大切です。
2:ワークトップの材質について
高圧メラミン化粧板を前後にアール加工したポストフォームカウンターは、色柄ともに豊富でコスト面 でも魅力のある材料です。耐熱性を高めるためエンボス加工したものが用いられます。
今一番人気のある人造大理石にはアクリル系のものとポリエステル系のものがあります。水仕舞いの良いアンダーカウンターシンクの取り付けができます。バックガードや手前の水返しのついた形状を選んでください。
メラミン化粧板も人造大理石も基本的には樹脂(プラスティックス)の加工品です。耐熱温度は250度位 と言われ、熱く焼けたフライパンを直接置けばたちまち膨れ上がって焦げいてしまいます。もちろん包丁で直接まな板代わりに使えば傷もつきます。
鍋敷きやまな板を必ず使うようにしてください。
耐熱性が高く傷のつきにくい材料がステンレスです。普通は0.6~0.8mm 位の厚みのものが多いのですが、ペコペコ音を解消するため1mm以上の厚みのあるシンクやカウンターを提供しているメーカーもあります。
一番自然な素材は無垢や集成材の木材です。質感は良いのですが耐水性を高めるため塗装などの表面処理を施す必要があります。もちろん傷もつきやすい材料です。これ以外にも天然石やタイルを使ったカウンターもあります。どの素材にも一長一短があります。自分のキッチンライフに一番あった素材を見つけることが大切です。
そして手入れを怠らないこと・・・
これがキッチンをいつまでも美しく保つ秘訣です!