今年は、鋳物ホーロー鍋が大ブレーク!!
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ここ数年、ステンレス製の鍋が人気を博してきた。その背景にはプロの厨房では今も圧倒的に支持され利用されているアルミ鍋が、「アルツハイマー病の原因か?」と報道した毎日新聞(96.3.15朝刊)の記事以来、一般消費者の不安をあおったことにある。必ずしもその因果関係が実証された訳ではなく、アルミ鍋の業界では因果関係には根拠がないと反論している。 こんなこともあって最近流行のオープンキッチンのレストランでは、ユーザーの目を気にしてか、アルミ鍋を使わない店が多いのも事実である。 |
ところが、昨年あたりからこのステンレス鍋の人気にも少し変化がみられるようになってきた。アルミ鍋にくらべるとやはり高価な点と、ステンレスという金属独特の冷たさに対する抵抗がそこに見られる。また、アルミ鍋の熱伝導率の高さや軽く扱い易い特徴は、ステンレス鍋の場合は保温性という点で何層にも重ねる必要が生じ、重くて扱いづらいという不満も多くなってきた。 |
そこに登場してきたのが、昔懐かしい鋳物琺瑯のカラフルな鍋。新登場というよりも、再登場といったほうが良いかも知れないが、伝統的で本格派の鍋が復活し始めた。 |
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この新しい流れに先鞭をつけたのが、「ルクルーゼ」。 えもゆわれぬ暖かい造形と色使い、持ち上げて実感できる重量感が与える安心感と本物を持つことの満足感・・・そこはかと匂う昔の台所イメージ・・・等々、これらは同じように金属の鍋でありながら、戸惑いを感じながら使ってきたステンレスやアルミの鍋にくらべると料理の楽しさを演出してくれる大切な調理道具として、システムキッチンが浸透したキッチン空間で、またたく間に人気を得た。 |
鉄やコークス等の鋳鉄原材料の産地北フランスで鋳物ホーローが製造されるようになり、この地で1925年に創業したルクルーゼ社は、世界でもトップクラスの品質を誇る鋳物琺瑯ウェアメーカー。 ちなみに鋳物琺瑯のキッチンシンクで有名なアメリカKohler社は1873年創業で、鋳物ホーローのバスタブを創ったのは1883年という。 |
ルクルーゼの鋳物琺瑯鍋が愛される大きな理由の一つがその色使いの美しさと言える。 微妙なグラディエーションで変化する色は、キッチングッズというよりもインテリアグッズとしての存在感すらある。蓋のつまみは、耐熱プラスティックで取説には230度までのオーブンに使えるとあるが、そのままオーブンで使うのは遠慮しておいた方が良いと思う。 |
我が家のルクルーゼは#22と#18のココットロンドと呼ばれる一番使いやすい形とサイズのもの。左の#22は使い始めてもう2年以上経過したもの、右の#18は昨年購入してまだ1年も経っていない。 豆類、魚介類、肉類等アクの出やすい食材を煮込み料理に使うことが多く、どうしても最初の頃の光沢のあるクリーミーホワイト色にはシミが残ってくるが、これも使い込んだ味わいと納得するべき道具なのかも。どうしても気になる場合は、シミがついたなと思ったらすぐにクリーム洗剤とスポンジでていねいにこすれば、あらかたは取ることができる。お酢で取れるという話もあるが、実際はほとんど無理。 左は#22サイズ、容量は3.4リットル、実寸227mmφ、ハンドルを含む幅寸法295mm、鍋本体の高さ100mm、鋳物ホーローの肉厚約4mm、鍋本体重量2.6Kg・蓋を含んだ合計重量3.8Kg。 右は#18サイズ、容量は1.9リットル、実寸188mmφ、ハンドルを含む幅寸法248mm、鍋本体の高さ88mm、鋳物ホーローの肉厚約4mm、鍋本体重量1.8Kg・蓋を含んだ合計重量2.6Kg。 |
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ココットの価格は、#16/10000円、#18/15000円、#20/17000円、#22/22000円、#24/24000円、#26/28000円が定価となっているが、キッチングッズのオンラインショップではかなりの値引きがされているサイトもある。正規代理店からのものと並行輸入品とがあり、日本向けの正規輸入品では錆やすい鍋の端面に錆び止め加工がされているそうである。ただ見掛けだけでは判別できない。 |
ルクルーゼの商品バリエーションはとても豊富で、日本に正規輸入されていないデザインのユニークなものものも数多い。興味ある方は厨房の家などをのぞいてみるのも面白い。 |
ルクルーゼを使った料理には、スタイリッシュレシピの、「ハーブ&レモンの牛肉白ワイン煮」や、ホームメイドクッキングレシピの、「鶏とビーンズの煮込み」などがある。 また、住宅・インテリア>雑貨のサイトには、「フランスのお鍋『ル・クルーゼ』」の記事がある。 |
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