消費税、団塊親子ニーズ……正念場の1年
今年もハウスメーカーから多くの商品が発表。暮らしのイメージが沸くコンセプトブックも充実傾向に |
昨年から今年にかけてハウスメーカー業界は大きな転換期を迎えています。昨年6月に施行された住生活基本法も1年を迎え、団塊世代の大量定年と団塊ジュニアのマイホーム適齢期到来、また住宅ローン金利や地価が上昇し始め、消費税引き上げ前ということもあって、「今が正念場」といった業界の意気込みが強く感じられます。
そうした意気込みを反映して、07年も各社総力をあげた新商品が次々発売されました。今シーズンの商品トレンドを大きく分けると、「子育てなどのライフスタイル提案」「デザイン性」「こだわり訴求」「地震対策」の4つのテーマが特徴として浮かび上がるのではないかと思います。今回は前の3テーマについて紹介しましょう(地震対策については次回特集します)。
子育て、キッチン主義……ライフスタイル提案を前面に
仕事に家事に趣味に、アクティブ&多忙に活動する団塊ジュニア世代だからこそ、団らんを最大限に演出する提案が増えている |
キッチンを中心に、シンプルなオープン空間と効率的な家事動線を提案する「マイフォレスト-ミクオ」(写真提供:住友林業) |
さらにこの世代はパパも子育て参加に意欲的。広いリビングの中にキッチンやキッズコーナーを設けたり、窓に囲まれた半屋外のような明るいリビングを設けたりと、部屋を仕切らないオープンな空間設計が少なくありません。
LDの中心にあるセンター階段は、子供が2階に上がって行く気配をほどよく感じられる(写真提供:ミサワホーム) |
⇒【関連記事】コドモ目線で考える!イマドキ子育て住宅
また住友林業が先の7月に発表した「マイフォレスト-ミクオ」は、木という素材を前面に打ち出す商品が多い中で、暮らし提案を訴求した30代向け住宅。キッチンを中心に、シンプルなオープン空間と効率的な家事動線を自由な発想で提案しています。
⇒【関連記事】人生が変わる!キッチンを愛する家づくり
先般発表された平成19年版の国民生活白書は「つながりが築く豊かな生活」がテーマ。人と人のつながりが希薄になっている中、住まいにおいても家族のつながりを重視した空間設計が増えているようです。
さて若年層は何といっても「デザイン」「見た目重視」! 次ページではそんなデザイン性を軸に各社商品を見ていきます。