カタログイメージ
「どれにしようかな?」敷地条件から家族構成、好きな間取りなどを組み合わせて、まるでレストラン感覚?!
「プランや間取りは狭い範囲からしか選べない」という従来の企画型(規格型)住宅の枠を超え、注文住宅感覚で広い選択肢から自分流にカスタマイズできる「新・企画型住宅」が、ここに来て再び注目を浴びています。フリープラン人気の時代に今なぜ? そしてどんな商品があるのか、最近のトレンドを見てみましょう。

これまでの企画型住宅は「プランや間取りをはじめ、限られた範囲の中からしか選べない」というイメージが強かったのではないでしょうか? そうしたイメージから脱出すべく、最近のハウスメーカーはかなりプランや選択の自由度を高めた「新・企画型」を相次ぎ発売、こだわりの実現がしやすくなっているようです。

企画型住宅が歩んできた歴史とは?

ニュータウンイメージ
高度成長期の郊外開発で、企画型住宅は日本の住宅形成に大きな役割を果たした
ここで、企画型住宅のこれまでの歴史を簡単に。企画型住宅は戦後、住宅が大量に供給されていた高度成長期時代の主役でした。ある一定プランで構成されるため大量生産に適し、郊外のニュータウン開発など大量な需要に対応するのに適した供給システムだったのです。以来、大手ハウスメーカーを中心に、商品づくりは企画型ベースで進んできました。また購入者側にとっても、自由設計の住宅に比べて手頃で入手しやすい住まいとして人気も高かったのです。

ホワイトバーリオ内観
まるでデザイナーズ住宅のような、デザイン性に磨きのかかった新・企画型住宅も(写真は10月発売の三井ホーム「ホワイトバーリオ」)
ところが、住宅の量ではなく質が求められるにつれ、画一的にみえる企画型住宅の人気はやや低迷する傾向にありました。海外旅行に出かけ、欧米の洗練されたデザインや豊かなライフスタイルを見聞する人々が増えるにつれ、「海外で経験した生活をマイホームに採り入れたい」「自分らしい住宅が欲しい」など、消費者の住宅に対するカスタムメイド志向は強くなってきたのです。

そうした時流にやや乗り遅れた感があったのが、ユーザーのこだわりを細部までは反映しづらかった当時の企画型住宅。そこでこの遅れを取り戻そうと、各社は企画型の対極にある、限りなく自由設計やデザイナーズ住宅に近い商品を開発。「脱」企画型住宅を打ち出して、自由設計による住まいづくりのイメージを築いてきたのが、この10年でした。

今なぜ企画型?「復活の背景」

ミサワホーム会見
企画型住宅の原点に立ち返りつつ、40年のノウハウを生かした「新・企画住宅」を発表したミサワホーム40周年会見
しかし、ここにきて再び企画型住宅を見直す機運が高まっているようです。そもそも企画型住宅には、住宅会社がそれまでに蓄積した技術とノウハウが凝縮され、ユーザーが求める機能や性能を満遍なく搭載した優等生的な商品。そこにさらに時代の最新トレンドも上乗せし、いわば各住宅会社の考え方を体現した「我が社のイチオシ満載商品」なのです。

それに加えて昨今では、原油や木材をはじめとした住宅資材の高騰、地価上昇など住宅コストの上昇要因を抱えながら、一方では省エネ・耐震性の社会的ニーズ、ユーザーの経済的格差、業界全体の競争激化という問題も重なり、「これら何重苦の問題を一律に住宅価格に上乗せすることは難しくなる」との住宅会社の判断から、再び注目されているのが新しい企画型住宅なのです。

時代が求めてきた性能や技術を凝縮しながらも大量生産によるコストダウンにより、リーズナブルな価格を維持してきた「企画型住宅」。その原点を意識した新しい企画型住宅の最近の商品例を次ページで紹介します。