200年住宅も住生活基本法も、主役は「リフォーム」

国の政策
住宅業界の07年流行語大賞は福田首相の「200年住宅」?
国がスタートさせた「住生活基本法」も「200年住宅」も、新築から中古住宅への政策転換を示すものであり、その主眼は言うまでもなく「リフォーム」。そのリフォーム市場は2007年、どんな戦略が展開されたのでしょうか? 主にハウスメーカーが今年展開したリフォーム戦略をここで振り返ってみましょう。

注文住宅の新築や建て替えのイメージが強いハウスメーカーが、リフォームにも相当な力を入れていることはご存知でしょうか? 住宅リフォーム売上高のトップ10に大手ハウスメーカー8社がランクインしていることからも分かるように、ハウスメーカーは巨大なリフォーム企業でもあるのです。自社のリフォーム事業を別会社化しているところが多いものの、メーカーグループが行っていることには変わりありません。

記者発表
いち早くリフォームを手がけてきたミサワホームは創立40周年の今年度、リフォーム提案も含めた全入居者訪問を実施すると発表
ハウスメーカーがリフォーム市場に進出する前の草創期、「リフォームは中小工事事業者の領域」と位置づけられていました。新築事業と比較して小規模工事が多かったこともありますが、急速な少子高齢化によるストック時代を受けて、各ハウスメーカーは自社内にリフォーム事業部門を設置。受注量と組織が大きくなるにつれて、リフォーム事業部門をアフターサービス部門と統合して別会社にするなど、事業規模も大きくなってきています。


ハウスメーカーがリフォーム事業に本腰

リフォームツール
女性アドバイザーが定期的にオーナー客を訪問し、リフォームPR誌を配布するメーカーも
なぜ、これほど瞬く間にリフォーム市場のトップに君臨するようになったのでしょうか。その強みは、もちろん広告宣伝効果もありますが、自社が新築した供給住宅(自社ストック)の数がなんといっても巨大。あるトップメーカーの自社ストック戸数は70~80万戸にものぼり、すでに築10~20年経ちリフォーム適齢期を迎えた物件もあるため、その莫大な需要を吸い上げることができるからです。具体的には、20~60年保証など長期点検制度を相次ぎ導入し、その10年目点検がようやく最近始まったことにより、直接的にリフォーム需要期が到来しているのです。

そうはいっても、2006年度のリフォーム市場規模は、住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォーム統計調査」によると6.4兆円と、ここのところ前年比横ばい傾向。2005年の悪質リフォーム問題などによる後遺症も尾を引いており、叫ばれているほどには消費者側は盛り上がっていない現実もあります。

ハウスメーカーも市場トップに座しているとはいえ、トップ10社が占める割合はリフォーム市場全体の数%にすぎません。多くの市場シェアを占める無数の工務店のほかに、松下電工やINAXといった建材大手メーカー、電力・ガス会社によるリフォーム進出もあり、安穏とはしてられない状況にあります。

新築市場の縮小もあって、ハウスメーカーもリフォーム分野にいよいよ本腰を入れ、新築事業とのコラボレーションや商品ラインナップを充実させるといった攻めに転じてきています。次ページでは、2007年に特に目を引いたハウスメーカーのリフォーム戦略をいくつかご紹介します。