歩く街路はすべて緑に囲まれて
観覧車でおなじみの「センター北」駅前。ショッピングモールや映画館などが集まり「にぎわい」を形成 |
このNTは幹線道路計画と横浜市営地下鉄計画と併せて計画。幹線道路と歩行者道路は立体交差にして歩車分離を図り、歩行者専用道路は総延長約56キロにも及びます。歩行者道路の脇には緑をふんだんに配したグリーンマトリックスシステムがとられ、小さな子供連れでも安心できる快適な歩行者空間を形成しています。
さてガイドが視察したのは、横浜市営地下鉄「中川」駅から徒歩10分の高級分譲地「横濱都築の杜」(全48邸)。駅からの道は緑道になっており、緑豊かな武蔵工業大学に隣接。徒歩12分の「センター北」駅周辺にはショッピング・文化施設が揃う恵まれた立地、港北NTを一望できる見晴らしのよい丘の上、そして人気の東急沿線ということもあり、分譲価格は1億円前後に。
自然石で統一された外構がひとつの街を作り上げている(横濱都築の杜) |
住宅は積水ハウス、ダイワハウス、パナホーム3社の建築によるもの。各社の最新の商品・設備・性能がビルトインされており、街区で将来にわたって住みよい街を運営するため、住人による管理組合も結成。分譲地内には4か所の防犯カメラが設置され、街全体の防犯意識を高めています。
「まちづくり」から「まち育て」の時代へ
事業者による「まちづくり」の後は、住民自身による息の長い「まち育て」が求められている(写真は都市機構がサポートするまちづくり支援) |
これら2つのNTでは実際、まちづくり意識の高い市民の手による運営、リタイア団塊世代の地域回帰、女性を核としたコミュニティ活動など、住民による「まち育て」が行われています。「まちづくり」は事業者によって可能ですが、「まち育て」は事業者ではなく住民自身によって行うもの。街は1日にして成らず。半世紀にわたって住宅が延々と供給され続ける街の大きさ・懐の深さを改めて実感しました。
【関連リンク】
・プレハブ建築協会「まちなみ景観評価の提案」冊子(PDF)
・UR都市機構「多摩ニュータウンのまちづくり」
・UR都市機構「港北ニュータウンのまちづくり」