女たちがホンネで語る｢長期優良住宅」(上）(3ページ目)

意外！女性にとっては防音も長期優良には必須

マナーインストラクター勝田和美氏

勝田氏　仕事で帰宅が遅いことも多いのですが、防音設備がしっかりしている家はいいなとつくづく思います。深夜に入浴したり、お掃除もどうしても帰宅してからになってしまうので、そんな時は防音が気になります。また大変疲れて帰ってきた時などは、家のちょっとした段差でも疲れていると引っかかったりして。足がうまく上がらない時があって、ついつい注意散漫になってしまうんですよね。

一同　若いのに！（笑）

インテリアデザイナー飯沼朋子氏

飯沼氏　防音性能が上がっていくのであれば同時に、防犯性能も上がっていかないと怖いですよね。音が全く漏れないっていうのは逆に室内で何かあった時に怖いですよね。以前何か問題がありましたよね、音が全く響かなくって悲鳴が聞こえなかったとか。女性や高齢者のの一人暮らしとか増えてますし、プライバシーはあるとしても。あまり防音・防犯性能を過剰に上げても、全く気配が感じられない家もコワイなって。

船田氏　私も実家を建てるときに考えたのは、やっぱり防音です。我が家は私も親もサロンで皆さんをおよびするのが好きで、ピアニストやソプラノ歌手を自宅に招いて年に何回か毎年コンサートとかしているんですが、そうなるとやはり防音が重要になりますね。

マナーインストラクター船田三和子氏

また大勢の人を招くので、広いリビングが必要なんですが、日常生活で広すぎるとあまり落ち着かないので、仕切るものを使って、普段は仕切って落ち着く空間にして、コンサートの時にはそこを開くという感じに使っています。そんなフレキシブルな使い勝手が心地よいかなと。実家のキッチンはオープン型で広く取ってあり、そこからおもてなし料理が出せるようになっていて、お手伝いさんも大勢入れるようになっています。

ガイド　では皆さんが壊したくないと思う家はどんな家、どんな時ですか？

市川氏　家族との大切な思い出がたくさん詰まっていると思う時ですね。また疲れて帰ってきた時に、家の玄関を開けただけで、無言で家が「おかえりなさい」と言ってくれるような、ほっと癒される家でしょうか。

フラワーデザイナー＆ティーマスターMIHO氏

MIHO氏　何だかわかります。やはり家には歴史が刻まれますから。子供のアルバムを見ていると、「あぁここでハイハイして、走り回っていたんだな」と家を改めて眺めたり。そんなとき幸せだと思いますし、この家を守りたいと思います。自分が生まれ育った家が壊され、土地がに分割にされた光景を見た時、自分が育った場所の証がなくなるようで悲しかった。自分たちの子供にはそんな思いをさせたくないですね。（座談会つづく）

ガイドから一言

やっぱり女性は住まいが好きで、思い入れも強くあります。長期優良住宅法という堅いテーマながらも、皆さん自分のケースや目線に落として表現してくださり、ガイドもイメージしながら具体的にとらえることができました。こんなイメージの湧きやすい訴求も法律や制度には必要なのでは？とも。次回はもっと意外なポイントに意見が集中！お楽しみに。

◆座談会出席者・コメント協力者は以下のとおり。
【建築・インテリア分野】
・株式会社アキ設計代表取締役　一級建築士　池上裕子氏
・株式会社マードレ代表取締役　キッチンコーディネーター　山根ひとみ氏
・株式会社インテグリティ代表取締役　二級建築士　インテリアデザイナー　飯沼朋子氏
・アットホームデザイン代表　インテリアコーディネーター　収納コンサルタント　香取美智子氏

【暮らし・ライフスタイル分野】
・「気軽なおもてなしサロン」主宰、エレガントライフコーディネーター　市川吉恵（マダム市川）氏
・有限会社ナムグローバル代表取締役　美容コンサルタント　岩尾加寿美氏
・マナーサロンキャッスルトン主宰　プロトコールマナー・ティーインストラクター　船田三和子氏
・フィニッシングサロンSIENA代表　プロトコールマナーインストラクター　勝田和美氏
・マザーリーフ主宰　フラワーデザイナー・ティーコーディネーター　MIHO氏

【関連リンク】
メディア・ハウジング研究所「女性専門家ネットワーク」