住まいと暮らしの女性専門家ネットワーク誕生
ライフスタイルの多様化で「女性」「主婦」も年代や職業などによって一括りできなくなっている |
また、消費者の嗜好性の多様化と細分化が急激に進み、「女性」「主婦」だけで一括りに括ることも難しくなっています。年代やライフスタイル、職業や子供の有無、フルタイムかパートか、家事時間帯などによっても何層もの細かな階層に分かれ、ひとつの商品・住宅提案では女性のニーズも満たせなくなっているのです。
家で長く過ごし家事や炊事、育児などに日常的に触れている女性は、より住まいや暮らしに対する敏感度も高い |
「日本の住まいを、そこで繰り広げられる暮らしを真に豊かにし、そこに住まう女性たちを応援したい」という呼びかけをしたところ、多くの志のある女性専門家が集ってくださいました。建築・インテリア分野の専門家だけにとどめず、あえて「暮らし」「カルチャー」「ライフスタイル」の点からも多様な意見を交えるため、様々なジャンルの専門家にも加わっていただいています。
第1回の座談会(今年5月開催)では今年の業界の話題の目玉「長期優良住宅法」について、8人の女性専門家が集合。そこで法律の趣旨や内容を説明したうえでそれへの意見を伺うことにしました。出席者については記事巻末をご参照ください。
住のプロの世界でも法律の認知度が低い理由
ガイド(司会進行役):6月に施行された「長期優良住宅法」は、耐久性や耐震性など一定基準を満たした住宅には、補助金が出たり、減税されたり住宅ローン金利が優遇されたりなどのメリットが提供されるものですが、皆さんご存じでした? (出席者のほとんどが首を横に振る&かしげる)今回の女性専門家ネットワークによる座談会模様。熱い「女性たちの議論」が繰り広げられた |
そうならないためには、住まい手への教育も必要ですし、その住まいに長時間暮らし、生活の舞台の中心にいる女性たちの声をもっと吸い上げるべきではないかと思うのです。そこで、皆さんそれぞれのお仕事を通して、またそれ以前の「住まい手」として「長くもつ住宅」にはどんな点が必要か、もっと言えば、皆さんだったら「どんな家だったら、20~30年で壊すことなく長く住みたい」と思うか、ご意見をいただければと思います。
こうした問いかけに出てきた意見とは?