ビニールクロスの施工性
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左官仕上げは塗りムラがあることも。これも個性、好みの現れです。 |
ビニールクロスは施工をする側にとっても好ましい仕上げ材です。例えば珪藻土などの左官仕上げだと、水との調合が仕上がり具合に影響したり、塗る人によって仕上がりにムラが出たりします。塗りムラを「味」ととらえるか「ムラ」と捉えるかも好みによってきます。ビニールクロスはノリをつけて張るだけで均一な仕上がりになり、施工性が良い仕上げ材といえます。
価格面での利点
ビニールクロスで一番良くつかわれるものが1m
2あたり1000円程度(メーカー希望価格)のクラスで、良くつかわれるため種類も豊富にあります。価格で大まかな比較をすると、杉板を同じ面積に張る場合は材料費で7倍程度、その他に張り手間や塗装の費用が上乗せされます。左官仕上げで4~5倍程度の費用がかかります。このようなことから、ビニールクロスが価格面でかなりお手ごろ感があることがわかります。
マンションの内装材としての適性
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白系の壁紙はどんな家具、カーテン、ベットカバーを持ってきても安心できる。 |
最後に、マンションの内装材の適性という観点から考えてみましょう。マンションはどんな人が買い手になるかわからない中で設計が進められます。先ほども触れましたが左官仕上げの塗りムラや、木材の木目の好みなどは人によってそれぞれ違います。かかる費用のことを考えなかったとしても、均一に仕上がり無難な色調のビニールクロスが一番問題ない仕上げ方法であるといえるのです。今まで見てきた内装制限や施工性、価格の観点も合わせ、このような理由からマンションの内装材としてビニールクロスが広く定着してきたと考えてよいでしょう。
住まい手が見えないマンションならではのことではありますが、壁や天井が無難な仕上がりになっているということは入居後に住まい手の好みをほかの部分で反映させやすく、買い手にとっても都合が良いのかもしれません。
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ビニールクロス仕上げでも、上・中・下で何種類かを張り分けたり、面白い柄や色を使って個性を発揮できる。 |
はじめから住まい手の顔が見える戸建て住宅の場合でもビニールクロス仕上げは良く採用されますが、そのときはぜひいろいろな種類の中から好みのものを選び、個性を発揮してください。戸建て住宅なら、好みの木材で仕上げたり、左官仕上げの内装にしたりする楽しみがありますね。マンションの場合でもリフォームで好みの内装材に変えることはできるので楽しんで選んで欲しいと思います。その際は法基準が守られるように注意してください。
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