マンション物件選びのポイント/マンションの構造・耐震性

施工会社がマンションの品質を左右するワケ(2ページ目)

耐震偽装問題などで揺れる建設業界。安心して住めるマンション選びのコツに「どんな会社が施工しているか」という観点も必要です。良い施工会社が建てた建物はどう違うのか考えてみましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

良い施工会社とはどんな会社か

施工会社の例
○○組、○○建設、○○工務店という名前が付いていれば施工を主とする会社と考えてよいでしょう。
皆さんはマンション広告ではどんな項目をチェックしますか? 立地条件、価格、間取り、外観パース……それらを一通りチェックしたら、ぜひ施工会社がどこかもチェックしてみましょう。

マンションの施工会社はやはりマンション施工の経験の多い会社が安心です。建設会社にも得意分野、不得意分野があります。例えば公共施設が得意なところ、リニューアル工事が得意なところなど。「よく聞く名前の会社だから安心」というわけにはいきません。

民間のマンション建設ではそれならではの特徴やノウハウがあるので、同じような工事の経験がある方がより安心感も高くなります。それにプラスして施工会社として経験を積んできた会社は独自の施工マニュアル(○○建設会社標準仕様書など)を整備している場合が多く、瑕疵(※)のない建物を造る能力がたけていると考えてよいでしょう。
※瑕疵(かし):本来あるべき性能が備わっていないこと。欠陥。

力量に任される部分をきちっとできるかどうか

例えば設計図に表現できる内容には限りがあります。そこに記載されていない納まりなどについて、どのように施工するかは施工会社の力量に任される部分も多くあります。

できるだけ瑕疵が出ないよう、そして品質の良いマンションとなるように、施工会社が自社の采配によってよりよい品質を確保することもまれではありません。そういうプラスαを期待できる施工会社が「良い施工会社」といえるのではないでしょうか。

竣工後、長く付き合える会社か

竣工した後、1年、2年、10年と節目節目に点検をしてくれるのは施工会社です。長いスパンで建物のケアをしてもらえるのとそうでないのでは安心感もまったく違います。長く付き合える会社かどうか、そのような視点でもチェックをお忘れなく。

これからは施工会社にも注目しよう

優良なマンション
優良なマンションは良いデベロッパー、良い設計、良い施工がそろってこそできるもの。どこが施工しているかもチェックしたい。
マンションと言えば、デベロッパーや設計会社に注目が集まりがちですが、これからはぜひ信頼のおける施工会社であることも合わせてチェックするようにしてください。

デベロッパー(建主)・設計会社・施工会社の三つ巴がそろってこそ、品質の良いマンションとなるのです。マンション建設の実績や会社の資産状況などは各施工会社のホームページなどで調べることができます。

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