マンション物件選びのポイント/マンションの防音・騒音対策

住みながら解決する住まいの遮音性

住んでしまってから気づくことの多い音の問題。事例別に、住まいながら解決する方法を模索してみましょう。今回は住まい手が自分でできる対策を中心にご紹介します。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

住まいの騒音問題は永遠のテーマ
住まいの騒音問題は永遠のテーマ。お互いに気を使いあって暮らすことが大切。

気をつけたい騒音問題

住まいの音の問題は注目されることが多くなってきています。それを受けて新築分譲マンションでは、コンクリートの床スラブや壁の厚みを増したり、それまで多く行われてきた一般的な壁仕上げ工法(GL工法)を「太鼓現象(※)が起こる可能性がある」として使用禁止にするなど、遮音性を高める努力をするようになってきました。

※太鼓現象=壁と壁仕上げ材の間に空間があり、そこで音が増幅され大きく聞こえてしまう現象。

 

音の問題は受け取り手の感覚による部分が大きい

音の問題は、全ての人が同じとらえ方をするものではなく、その人の感覚的・心理的な要素、周辺環境、住まい方、人間関係までが大きく関わってきます。例えば遮音性の高い家に住んだとしても、周りが静かな環境であれば小さな音でも気になることがあります。

子どものいる家庭といない家庭、受験生や病人がいるかいないか、生活時間が昼間中心なのか夜間中心なのか、音で迷惑をかける・かけられる相手と面識があるのかないのかなどによっても、その音に対して感じるものが違ってきます。

そういう点でも対処が難しい問題で、ここまでやっておけば大丈夫というボーダーの見えにくい問題でもあります。ですが、何も工夫しないで解決するものではありません。今回は、住み始めてから気がつく音の問題を挙げ、事例別に住みながら少しでも解決できるように模索してみましょう。

≪事例≫
事例1:子どもの足音など上下から聞こえる音
事例2:外から聞こえる声・車の音

事例1:上下階から聞こえてくる足音などの解決策は次のページで。
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