住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのテクニック

現代の家は雨漏りからダメになる

梅雨のじめじめは私たちの不快感だけでなく、家にとってもダメージを与えます。特に最近の高断熱高気密化した家は湿気が自然に抜けないので、しっかりと対策しましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

湿気を吸った壁紙がはがれている


高気密高断熱住宅は湿気に注意!


梅雨の季節といえば雨漏りとカビです。現代の家は高気密、高断熱の家が多いので一度雨漏りすると昔と違って水や湿気がスムーズに抜けてくれません。壁の中に溜まったままになるケースもあり、1年間ずっと湿気があるので、カビはもちろん、構造体にも影響を与えてしまうことになりかねません。カビは喘息などの呼吸器疾患を起こし、健康被害をもたらす原因にもなります。

昔ながらの家現代の家
 被 害畳が濡れたり、天井が濡れる場合によっては家を壊して修理
 構 造住宅の構造にはほとんど影響がない家全体にダメージを与える
修理費用しみ抜きをする平均100万円かかる


雨漏りしやすい造り・デザインとは?


それでは現代の家はどんな住まいが危ないのかをピックアップしてみましょう。
1)木造なのに木造に見えない住宅
  例えば・・・軒のないデザイン、タイルやレンガ貼りの家

2)大きな吹抜け火打ち梁が入っていない
  台風などで建物が動き、サッシの付け根から雨が入る。

3)サイディングの場合
  縦張りと釘の部分から水が入ってくるので注意が必要

4)出窓やトップライトのある住まい
  防水テープ、水切り鉄板など、ディテールをしっかりしておく必要がある。この部分の見落としで雨漏り事故が多い。

屋根と壁の防水で75%を占めています。
参照:日本住宅新聞6月25日発行より(財)住宅保証機構


このように見た目のデザインも良いですが、雨をしのげなければほっとできる家とはいえません。水は入ってきても逃がすことができれば良いのです。外部や水がかかる部分は水の抜け道をつくり、あらかじめ対策しておくことが大事です。


計画段階から雨漏りに配慮して家づくりするためのポイントとは?
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