ローン返済計画は人生設計にもつながる
資金不足を親に頼るDINKSも、いらっしゃるでしょう。あくまでも、夫・妻いずれかの親(両方の場合も)の援助は、自己資金でも十分対応できるのだけれど、頭金の足しとして、月々の返済額を減らし、余裕のある返済生活が可能になるというのであればOKですが、援助を受けることで、やっと返済ができる、というのはお勧めできません。自力でも買える場合は援助にたいして心理的負担はあまり重くはありませんが、援助なしには買えない場合は、親への負い目が生じ、勤務地から30分超だが親の近くでないと申し訳ないとか、両親が泊まれるよう和室を1室など、合理的な住まい選択とは異なる次元の判断基準が加わり、夫婦の住まい満足度は低下し本末転倒の結果となります。住まいは、一度持ったら10年、20年の単位で住み続けることになりますから、日々後悔はしたくないものです。
また、勤務先の業績如何によっては、生活レベルの低下が余儀なくされることが予想されますが、その場合、親の支援をあてにしてのギリギリの返済計画では、破たんをきたす恐れがあります。まずは自分たちの経済力の範囲で、ことが足りるかどうかを夫婦で見極めることが重要です。
ローン返済計画を考えることは、自分たちの生涯収入や子供の教育資金、老後の費用などの支出も併せて検討することになります。人生設計とともにマネープランも明確にしていくことで、夫婦で家庭という会社を経営するための方針が明確になるわけです。
住まいは夫婦が基本
以上、マイホームを検討するにあたって、夫婦の意見が別れた場合の検討の道筋と、コンセンサスの取り方について、考えてきました。住まいは夫婦が基本です。
夫婦が本音を語り合うと、互いのライフスタイルや価値観、ひいては人生感の違いまでが露わになり、「この人はこんなことを考えていたのか」とか、「私とは違い過ぎる」とか、「この点は一歩も引けない」とか、異なる意見に対して、当然ながら夫婦の葛藤が生じます。
しかし、それがなくてはマイホームへの道は始まりません。とことん話し合ってぜひ、意見を一つにまとめ上げていきましょう。
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