永田野菜とはいかなるものか? 以下は、糸井重里さんのウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」のご協力を得てご紹介しています。
だれでもつくれる永田野菜
プランターや植木鉢でも栽培が可能です。 |
あらかじめ土に栄養を加えて「肥えた土」で栽培する有機栽培とは違い、栄養分の少ない「やせた土」で栽培をします。野菜を飢餓状態まで追い込むと野菜自身が懸命に根から養分や水を吸収しようと活性化をするので、野菜がおいしくなるのです。
この状態を農法の創始者である永田照喜治さんは「空きっ腹にビールを飲むとすぐに酔うでしょ。あれと同じです」と説明します。ビールのアルコールにあたるものが永田農法における液体肥料なんですね。永田農法では、堆肥が入ったふかふかの「肥えた土」ではなく、石ころだらけの「枯れた土」に水と液体肥料を与えて、野菜を育てます。ですから、野菜を育てるための畑がなくても大丈夫。
永田野菜の美味しさの秘密
永田農法のタマネギは、まるでナシやリンゴを思わせる食感と香りで、子どもたちが生のままでも、抵抗なくかぶりつけるほどの甘さです。エグミや苦みが少ないのも永田農法でつくられた野菜の特徴です。そのおいしさの秘密は、野菜の糖度にあります。また、ビタミン、ミネラルも豊富に含みます。例えば、一般のトマトの100グラム中のビタミンCの含有量は約20mg、永田農法のトマトは約687.5mgです。ブロッコリーでは、通常では約160mgであるのに対し、永田農法では約1296.9mgと高い数値になります。(国立栄養研究所・加賀チーム調べ)
うまみだけでなく、毎日の食生活を考える上でも永田農法は、興味深い栽培法として注目を集めています。「甘いトマトを薄く切ってバジルを添える」「タマネギのスライスにかつお節をあえてお醤油をひとさし」など、野菜をメインにしたメニューを考えることがとても簡単になりそうです。
糸井重里さんがタッグを組んだ
カイワレのように、成長がすぐに分かる野菜から始めてみては? |
「日本中に農地はあるし、タネも苗もある。野菜をつくる時間もあって、人もいる。足りないのは、インストラクターだけだ。最高の教材をつくってそれをみんなに配ることができたら日本中でおいしい永田野菜をつくることができるはずだ!」
このアイデアをもとに「NHKエンタープライズ」と、「ほぼ日刊イトイ新聞」がタッグを組みました。一年をかけて、永田農法の創始者・永田照喜治さんの畑で51種類の野菜を実際に育てることにしたのです。
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話は戻りますが、伝統的なネイティブアメリカンの農においては、どんな作物でも多少多めに栽培するのが普通だったそうです。多く作った分は、畑に侵入してくる昆虫や鳥たちや動物たちの分と考えられていたからです。
日本にも三粒の種という素敵な言葉があります。「一粒は空の生きもの、一粒は地下の生きもの、一粒は人間が食べるため」。 さぁ、田舎の庭で野菜を作ろう!
次回は、田舎でやりたい!シリーズ第6弾「エコ発電に挑戦」の予定です。お楽しみに。