住宅購入の費用・税金/住宅購入の税金

登録免許税を正しく理解しよう!(4ページ目)

住宅を購入して引き渡しを受けるのと同時に登記の申請をしますが、そのときに必要となるのが登録免許税です。住宅購入時の登録免許税について、しっかりと理解しておきましょう。(2018年改訂版、初出:2005年4月)

執筆者:平野 雅之


登録免許税の計算

登録免許税額は、原則として次のように計算します。


適用税率が土地・建物ともに同じ場合の保存登記・移転登記
(住宅用家屋の軽減税率適用なし)

課税標準額=固定資産課税台帳登録価格(土地)+(建物)

  ※ 1,000円未満の端数を切り捨てます。
  ※ 価格が1,000円未満の場合には1,000円とします。
  ※ マンションなど共有にかかる敷地の場合には、「土地の固定資産課税台帳登録価格 × 共有持分」によって価格を求めます。
  ※ 新築建物などでは「新築建物課税標準価格認定基準表」の単価に建物面積を掛けて価格を求めます。

登録免許税額=課税標準額×適用税率

  ※ 100円未満の端数は切り捨てます。
  ※ 計算した税額が1,000円未満の場合には1,000円とします。


適用税率が土地と建物で異なる場合の保存登記・移転登記
(住宅用家屋の軽減税率適用あり)

土地の課税標準額=固定資産課税台帳登録価格(土地)

  ※ 1,000円未満の端数を切り捨てます。
  ※ 価格が1,000円未満の場合には1,000円とします。
  ※ マンションなど共有にかかる敷地の場合には、「土地の固定資産課税台帳登録価格×共有持分」によって価格を求めます。

建物の課税標準額=固定資産課税台帳登録価格(建物)

  ※ 1,000円未満の端数を切り捨てます。
  ※ 価格が1,000円未満の場合には1,000円とします。
  ※ 新築建物などでは「新築建物課税標準価格認定基準表」の単価に建物面積を掛けて価格を求めます。
  ※ その建物には居住しない共有者などがいる場合には、持分で按分して別途計算します。

土地の登録免許税額=土地の課税標準額×土地の適用税率

  ※ 100円未満の端数は切り捨てます。

建物の登録免許税額=建物の課税標準額×建物の適用税率

  ※ 100円未満の端数は切り捨てます。

登録免許税額=土地の登録免許税額+建物の登録免許税額

  ※ 計算した税額が1,000円未満の場合には1,000円とします。


抵当権の設定登記

課税標準額=債権金額

  ※ 1,000円未満の端数を切り捨てます。

登録免許税額=課税標準額×適用税率

  ※ 100円未満の端数は切り捨てます。
  ※ 計算した税額が1,000円未満の場合には1,000円とします。


抵当権の抹消登記、住所や氏名などの変更登記

登録免許税額=1,000円×不動産の個数

  ※ 同一申請書による抹消では20,000円が上限になります。
  ※ たとえば、1筆の土地および1個の建物(一般的な住宅)について抹消、変更などを行なう場合には2,000円となります。
  ※ 住居表示の実施や行政区画・町名の変更などによる住所変更の場合には非課税です。


登録免許税の納付

登録免許税を納付するには、原則として銀行または郵便局で納付手続きを行ない、その領収書を登記申請書に添付しますが、税額が3万円以下の場合や特別な場合には税額分の収入印紙を登記申請書(申請書の本書とは別の白紙:収入印紙貼付台紙)に貼り付けて提出できることになっています。

ただし、実際にはほとんどの場合、登記申請を依頼する司法書士に登記費用の全額を支払い、後の手続き(登録免許税の納付、登記申請書の提出その他)はすべて司法書士が行ないますので、一個人が登録免許税の納付方法を意識する必要はありません。

なお、国有地(相続物納された宅地など)の払い下げを受けるケースなどでは、事前に登録免許税(所有権移転登記分)の納付用紙を渡されますので、それを用いて本人が銀行などの窓口で振り込むことになります。


page1 ≪登録免許税の税率
page2 ≪住宅用家屋の軽減税率
page3 ≪登録免許税の課税標準
page4 ≪登録免許税の計算と納付≫
page5 ≪登録免許税は誰が負担する?

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