中庭を介して適度なつながりを持つ家
大川直治さん設計の二世帯住宅「上原の家」を見学しました。駒場東大前と代々木上原の中間に位置するこの家は、二世帯の住環境の独自性を追求しながらも、しっかり中庭を介してあいまいで適度なつながりを持つ家です。まず驚かされるのはこれが個人住宅であるということ。なにせ渋谷区という都心の一等地に敷地面積567.11m2という広さ。それだけでもオッと目を引くことは間違いありません。親子で住む二世帯住宅ということですが、この広さですからそれぞれに十分な広さが確保されていることは言うまでもない。
庭も親子二世帯が一本の廊下でつながる中庭と、親世帯のリビングの前に静謐でシンプルな日本庭園が広がっています。

中を拝見しますと、親世帯のほうは入ってすぐ広い廊下があり、そこから放射状に中庭を通って行くキッチン付きの大リビングと、子世帯との唯一のつながりである廊下に接していきます。よく見れば中庭は親世帯だけの庭と、二世帯に挟まれる形での庭の2つがある。つまり親子をつなぐ回廊の間に中庭が設置されているということですね。これがいい! 家の中を自然に接しながらぶらぶら散歩できるというわけです。

親世帯の大リビングはふんだんに木を使った和風モダンの空間。
直射日光の来ない前庭が静謐で落ち着いた雰囲気を楽しませてくれそう。ここはガラス面の開口部の内側が全部障子になっていて、冬などはここから雪の積もった庭を見ながらゆったりとした時間を過ごせそうです。

2階に上がると、やはりここも中庭を挟んで2つの部屋を廊下でつなぐ構成になっています。玄関の上部にあたる部屋は和室、リビングの上にあたる部屋はいまのところフリー空間。ここがきっと寝室になるのでしょう。
中庭の真ん中を貫く廊下を通って子世帯の住居スペースに渡ると、すぐバスルームがあります。ここはトップライトがある月光浴が楽しめるバスルーム。窓からはコンクリート打ち放しの壁に玄関の目隠しとして張られた木製のルーバーの影が落ちてきてじつに表情豊かな感じですね。
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