ホームページ作成/携帯・スマートフォンサイト作成入門

携帯サイトの作り方 第1回 作成方法の基礎(8ページ目)

携帯電話などから閲覧できる「ケータイサイト」を作ってみましょう。携帯端末に搭載されているブラウザに関するいくつかの制約を押さえておけば、あとは簡単に作成できます。まずは、携帯サイト作成の基本をご紹介。

西村 文宏

執筆者:西村 文宏

ホームページ作成ガイド

8. 通常のリンク、ページ内リンク、メール送信リンクを作る

「携帯サイトの作り方」第1回の最後に、各種リンクの作り方をご紹介しておきます。

リンク・ページ内リンク・メール送信リンクを作る例
 

リンクの作り方は、PC向けサイトを作る場合と同じで、a要素を使って記述します。
携帯端末のブラウザはPCのブラウザに比べてスクロールがしにくいので、長いページの場合は「↑ページトップへ」といった(ページの最上部へ移動できる)ページ内リンクを用意しておきましょう。

■リンク記述の注意点

基本的にはPC向けサイトと同じ記述方法を使いますが、注意点として以下の2点を押さえておいて下さい。

  1. ページ内リンクの「リンク先」は、id属性だけでなくname属性も同時に使ってa要素で作る。(id属性ではリンク先として解釈しない端末もあるため)
  2. メールを送信するリンクに「題名(タイトル)」や「本文」を含める場合は、URLエンコードしておく方が良い。(文字化けしてしまう可能性があるため)

なお、携帯端末の数字キーでリンクを選択する方法や、直接電話が掛けられるリンクを作る方法など、携帯端末ならではのリンクの作り方については、次回以降の記事でご紹介いたします。

通常のリンク(他のページへのリンク)

他のページへのリンクは、a要素を使って以下のように記述します。

<a href="リンク先">表示文字列</a>

auとSoftbankでは、CSSを使ってマーキー(流れる文字)にすることもできます。(マーキーについては6ページ目を参照)

ページ内リンク

ページ内のリンクは、まず、リンク先になる位置にa要素を使って以下のように記述します。

<a name="PAGETOP" id="PAGETOP"></a>

name属性とid属性の値は同じにしておきます。
name属性を使うのは望ましくないのですが、 「a要素のname属性で指定した箇所しかリンク先にできない」端末があり、「id属性で指定した箇所しかリンク先にできない」端末もあるため、 その両方に同時に対応させるためには、このような書き方になります。

上記のソースを記述した箇所へ移動する「ページ内リンク」を作るには、以下のようにa要素を使って記述します。

<a href="#PAGETOP">↑ページトップへ</a>

上記ソースの「PAGETOP」の部分は自由な文字列に変えて構いません。

メール送信リンク

携帯端末にはメール送信機能も付いていますから、PCよりも簡単にメールを送信できます。 メールを送信するためのリンクは、以下のようにa要素を使って記述します。

<a href="mailto:xxxx@example.com">メールを送る</a>

上記の記述で、xxxx@example.comへメールを送信するための画面を表示させられます。
題名と本文を直接指定したい場合は、以下のように記述します。

<a href="mailto:xxxx@example.com?subject=ダイメイ&amp;body=ホンブン">メールを送る</a>

上記の記述では、題名欄に「ダイメイ」・本文欄に「ホンブン」とあらかじめ入力された状態で、xxxx@example.comへのメール送信画面が開きます。 (送信者は送信前に内容を修正できます。)

題名や本文に日本語を使う場合は、日本語をそのまま記述するのではなく、URLエンコードしておきましょう。日本語の文字列をそのまま記述すると、文字化けしてしまう場合があります。
例えば、先ほどの「ダイメイ」と「ホンブン」をURLエンコードして記述し直すと、以下のようになります。

<a href="mailto:xxxx@example.com?subject=%83_%83C%83%81%83C&amp;body=%83z%83%93%83u%83%93">メールを送る</a>

この記述は、PC向けサイトでも使用可能です。実際に表示させると、以下のように見えます。(PCの場合だと、お使いの環境にあるメーラが開きます。)

メールを送る

文字列をURLエンコードするサービスは、ネット上にたくさんありますので検索語「URLエンコード」などで検索してみて下さい。

※メールアドレスをそのままXHTMLソース中に記述すると、スパムメールの嵐に見舞われる可能性が高くなります。 掲載する場合は、携帯サイト専用に用意した「捨てアドレス」(=スパムが多くなったらメールアドレスごと破棄して新しく用意し直せるアドレス)を使っておくことをお勧めいたします。 PC向けサイトでは、メールアドレスを掲載しなくて済む「メール送信フォーム」などが使われますが、携帯端末ではフォームの使用は面倒なので避けた方が良いでしょう。

最後に、今回の記事でご紹介してきた記述方法を使って、サンプル携帯サイトを作るソースをまとめてご紹介いたします。

【携帯サイトの作り方 第1回 目次】

1. はじめに・サンプル
2. XHTMLでベースを作る
3. HTTPヘッダでMIMEタイプを出力
4. 使える装飾方法と使えない装飾方法
5. 文字色・背景色・文字サイズなどの装飾基本
6. マーキー(流れる文字)を作る
7. サイズに気をつけて画像を掲載する
8. リンク・ページ内リンクを作る (このページ)
9. ソースのまとめ

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