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スパム対策をしてメールアドレスを公開する方法(8ページ目)

迷惑メールを防止する7種類のスパム対策方法を解説。ホームページにメールアドレスを掲載すると、大量の迷惑メール(スパムメール)が届くようになってしまいます。メールアドレスを公開しつつも、メールアドレスの自動収集プログラムに収集されるのを防ぐ対策方法をご紹介。

西村 文宏

執筆者:西村 文宏

ホームページ作成ガイド

スパム対策7. メール送信フリーCGI・PHPを使う方法

メールアドレスを公開する目的は、閲覧者からメールを受け取るためでしょう。ならば、メールアドレスを公開せずにメールを受け取る仕組みがあれば、メールアドレスを公開する必要はなくなります。

ウェブ上のメッセージフォームからメールを送信できるフリーCGIやPHPを使えば、最初のセットアップ作業に手間はかかりますが、メールアドレス収集プログラムによる収集は確実に避けられます。
 
メッセージ送信フォームを用意してメール送信できるCGIを使えば、メールアドレスを公開することなくメールを受け取れる

メッセージ送信フォームを用意してメール送信できるCGIを使えば、メールアドレスを公開することなくメールを受け取れる


【このスパム対策の目次】  

メール送信CGIやPHPを使うメリット・デメリット

メール送信CGIを使うメリット
メールアドレスを非公開にしたままメールを受け取れる点が最大のメリットです。メール送信処理はサーバ側で実行されるため、入力フォームのあるウェブページのソースにはメールアドレスを記載する必要がありませんから、メールアドレスが自動収集される心配はありません(※)。

※メール送信CGIによっては、送信先メールアドレスをウェブ上に表示する機能が存在する場合もありますから注意して下さい。

また、メールアドレスを公開しないので、メールアドレスを変更した場合でもそれを周知する必要がありません。

さらに、ウェブ上の入力フォームには複数の設問を自由に設定できるため、名前やメールアドレス以外にも様々な情報を記述してもらうための専用入力欄を用意することもできます。必ず回答してほしいアンケート項目を付加しておきたい場合などにも便利です。
 
メール送信CGIを使うデメリット
ウェブ上のフォームに直接スパム本文を自動入力して送信されると、迷惑メールを受信することになってしまいます(※)。また、ブラウザ上からしか送信できないため、メーラを使いたい人には不便です。メールのように、送信内容のコピーが手元に残らない不便さもあります。さらに、差出人のメールアドレスが誤って入力されていると、返信ができません。

※スパムの自動投稿を防ぐ方法の例:
入力フォーム内に「url」や「name」といった一般的な名称のテキスト入力欄をダミーで用意しておき、CSSを使って人間の閲覧者には見えなくしておきます。そこに何らかの入力があった場合は「自動投稿である」と解釈して送信せずにメッセージを捨てる、といった処理ができれば、多少はスパムの自動投稿を減らせるでしょう。

また、メッセージ送信用フォーム自体をJavaScriptで出力するだけでも多少はスパム投稿を減らせるかも知れません。JavaScriptを実行してみなければ入力フォームの詳細が分からないため、機械的な自動送信はしにくいからです。

 

メール送信CGIやPHPを使うための条件

ウェブ上からメールを送信するための入力フォームはHTMLで作りますが、実際にメールとして送信する処理はCGIやPHPで書かれたプログラム側が担います。このようなメール送信CGIやPHPを使うためには、お使いのウェブサーバで主に以下の条件を満たす必要があります。

メール送信CGIを使いたい場合:
  • CGIの設置が許可されている。
  • sendmailなどのメール送信プログラムが利用できる。

メール送信PHPを使いたい場合:
  • PHPの使用が許可されている。

有料のレンタルサーバなら、たいていどちらも使用可能です。プロバイダ提供のスペースやその他の無料スペースでは使えない可能性もあります。詳しくは、お使いのウェブサーバのヘルプを確認して下さい。

例えば、大手プロバイダのBIGLOBEが会員向けに提供している「個人ホームページサービス」では、CGIの設置は許可されていてsendmailの使用も可能なのでメール送信CGIの利用はできますが、PHPの実行は許可されていないためメール送信PHPは利用できません。
 
CGIは利用できてもPHPは利用できないなど、ウェブサーバによって制限が異なる

CGIは利用できてもPHPは利用できないなど、ウェブサーバによって制限が異なる (BIGLOBEでの例)


なお、無料サーバも含めたウェブサーバの選び方については、記事「ホームページの公開方法:ドメインとサーバの用意手順」でも詳しく解説していますので、ぜひご参照下さい。

 

メール送信フリーCGI・PHPの例

ウェブ上のメッセージ入力フォームからメールを送信できるフリーCGIやフリーPHPには、例えば以下のようなプログラムがあります。
 
どれも自力で設置する場合は無料で利用できます。オプション機能が多々ありますから、望みの機能があるCGI・PHPを選んで使って下さい。

 

レンタルサーバなら簡単にセットアップできる機能がある場合もある

CGIやPHPを使うためには自力でウェブサーバにセットアップする必要がありますが、レンタルサーバ会社によっては、コントロールパネルから簡単にメール送信CGIのインストールができる場合もあります。そのような機能を利用すれば、手早くセットアップできるでしょう。
 
ウェブサーバのコントロールパネルには、メール送信CGIを簡単にインストールできる機能がある場合もある (さくらインターネットの例)

ウェブサーバのコントロールパネルには、メール送信CGIを簡単にインストールできる機能がある場合もある (さくらインターネットの例)


なお、CGIの設置が許可されていない場合でも、オプションで専用のメッセージ送信機能が用意されている場合もあります。詳しくは、お使いのウェブサーバのヘルプを読んでみて下さい。

 

メールアドレスの自動収集を防ぐスパム対策7選

本記事では、スパム対策としてメールアドレスの自動収集を防げそうな方法を7種類ご紹介いたしました。それぞれにメリットとデメリットがありますから、望みに近い方法を選択してみて下さい。

メールアドレスをそのままウェブ上に掲載すると、あっという間に大量の迷惑メールが届くようになってしまいます。既に困っている方々はもちろん、そうでない方々も、ぜひ今のうちに対策をしてみて下さい。

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