VALUESTAR Nの春モデルは20型モニタに統一
VALUESTAR Nは、省スペース一体型のボード型パソコンとして登場して以来、人気のあるシリーズです。当初は16型モニタで、丸みを帯びたデザインで持ち運び用のハンドルがあるなど、「家の中を持ち歩く」というコンセプトでした。また、ガジェットポケット(小物入れ)を備えていました。
現在のモデルは、モニタは20型と大きくなり、デザインも鋭角的なものに変わっています。カラバリも加わり、パールホワイト、クランベリーレッド、ファインブラックの3色。
今春モデルは、これまでの19型、21.5型(フルHD)という2種類の画面サイズから、20型(1440x900ドット)に一本化されました。
一見すると上位モデルのスペックダウンですが、VALUSTARのラインナップの中では、そうではありません。NECとしては、Nシリーズの21.5型モデルの後継機種は23型(フルHD)Wシリーズの下位機種(VW770/WG)とし、Nシリーズは20型に強化したという位置づけです。
以下、VALUESTAR Nの上位モデル、VN770/WG6を検証しました。
薄さを増した機体
デザイン面での特徴は、奥行きが約6cmと、従来モデルから約3cmも薄くなったことです。標準的な20型液晶テレビより薄く、内部のパーツ配置を工夫したことによる成果です。これにより、向かって右側の光学ドライブが手前に移動し、わずかながら、ディスクの出し入れがしやすくなりました。スタンドを広げた奥行きも16.9cmと約2.6cm狭く、省スペース性がさらに向上しています。
また、NECらしい、打ちやすいキーボードは引き続き健在。流行のアイソレーションキーボードに追随せず、女性や子どもでも力を加えずにタイプできる「軽さ」を維持しており、好感が持てます。
性能アップを実感できる、その速さ
VN770/WG6は、CPUにCore i5 430M(2.26GHzx2)を採用。ノートパソコン向けのデュアルコアCPUですが、OS(基本ソフト)からはコアが4つに見える仕様で、映像処理など重たい処理だけでなく、ふつうのファイル操作もキビキビ行えます。初期のNシリーズのユーザーなら、「もっさり感」がなくなったことに驚くことでしょう。Windowsエクスペリエンス・インデックスの数値を見ると、グラフィックス性能がやや劣ります。グラフィックスがCPU内蔵型であることが影響しているもので、PCゲームを行うのでない限り、特に気にすることはありません。Blu-rayコンテンツの再生も問題なしです。