年金

海外生活をするときの年金(2010年版)(2ページ目)

経済活動や芸術・スポーツの分野では国際化が進み、海外で活躍する日本人が増えています。経済や芸術・スポーツの国際化が進展することに伴い、世界共通の価値観やルールが生まれています。その国固有の社会保障制度にも世界共通のルール作りが進められていて、日本でも社会保障協定の締結が進められています。今回は、社会保障制度の国際化、社会保障協定についてご案内します。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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海外に居住するときの手続き

海外に行く場合は手続きを忘れずに!

海外に行く場合は手続きを忘れずに!

社会保障協定が締結されている国に居住することになった場合、滞在期間の長さにより手続き方法が異なります。はじめに、滞在期間が5年以下の短期滞在の場合をみてみましょう。

滞在期間が5年以下の短期滞在の場合は、滞在先の社会保障制度への加入が免除され、日本の社会保険制度に加入することになります。このため、以下の手順で手続きをとることが必要になります。
 
  1. 事業主が日本の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を受けるために、年金事務所(旧社会保険事務所)に適用証明書交付申請書を提出する。
  2. 審査の結果、申請が認められると適用証明書が交付される。
  3. 海外に滞在する本人が適用証明書を持参し、滞在先の事業所に証明書を提出する。
(日本年金機構HPより、クリックすると拡大します)

(日本年金機構HPより、クリックすると拡大します)

1~3の手続きにより、滞在先の社会保障制度への加入が免除されます。滞在する国ごとに申請用紙が異なるので注意しましょう。もし、滞在が予定よりも長く なり5年を超える場合は、日本国内の事業主が年金事務所に「適用証明期間継続・延長申請書」を提出して延長申請を行います。延長申請が認められると新しい 適用証明書が交付され、そのまま日本の社会保障制度に加入することができます。

滞在期間が5年を超えて、滞在先の国の社会保障制度に加入する場合は、日本国内での被保険者資格を喪失する手続きが必要です。資格喪失の手続きは事業主が行いますが、資格喪失の手続きに滞在先の国の社会保障制度に加入していることを確認できる書類の添付が必要です。滞在先で社会保険制度への加入手続きを行わないと資格喪失ができないので、早めに手続するようにしましょう。
 
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