加湿器/加湿器関連情報

デザインと機能を両立した、三菱重工・加湿器 SHE35FD

キューブ形のデザインが特徴的な三菱重工のスチームファン蒸発式加湿器。その効果と使い勝手をガイドが試してみました。

執筆者:戸井田 園子

三菱重工・加湿器「SHE35FD」

三菱重工・加湿器「SHE35FD」

乾燥する季節になると活躍するのが加湿器。現在、居間や寝室では加湿機能搭載の空清を使用しているのですが、今ひとつ加湿不足なのが現状。そこで、ガイドが気になる加湿器の効果と使い勝手を試してみました。

今回お試ししたのは、キューブ形のデザインが特徴的な三菱重工のスチームファン蒸発式加湿器。加湿能力350ml/h・おもに6畳用(木造)タイプです。実際に使ってみて気が付いたことをご報告します。 


生活観の無いデザインは、置き場所を選ばない!

スピーカーのヨコに並べておいても、違和感がありません!

スピーカーのヨコに並べておいても、違和感がありません!

まず一番のウリは、黒くコンパクトなキューブ型デザインと言っても過言ではありません。写真のように、スピーカーのヨコに置いても違和感は無く、生活感を感じないキレイな仕上がりだと感じます(※スピーカーのヨコは、仮に置いてもという意味で、決しておすすめ場所ではありませんのであしからず!) 。

 
ボディ部分に光るデジタル表示は、キレイなだけでなく、とても見やすいのが好印象。加湿器を使っていると、湿度が気になるものです。パッと見て今の湿度が大きく表示されているのは、非常に便利でした。

またこの表示は、現在湿度の他にも「dr」ドライサイン・「CL」クリーニングサイン・「Lo」湿度30%未満・「Hi」湿度80%以上など、状況が判断できる表示も兼ねています。ひとつの表示パネルで、いくつもの情報が入手できるので、デザインもスッキリしているのだと感じました。

表示例:今の湿度のほかお手入れサインなども表示されます

表示例:今の湿度のほかお手入れサインなども表示されます



湿度の精度が高く、適切なコントロールが可能!

温度・湿度の計測機で精度を確認!誤差1%程度と優秀でした

温度・湿度の計測機で精度を確認!誤差1%程度と優秀でした

このデジタル表示、その精度もなかなかのもの。念のため、温度・湿度の計測機をヨコに置いて、どの程度正確な表示をするのかチェックしたところ、1%前後の誤差はあるものの、ほぼ同数値を表示しています。

まずは約17畳のリビングでお試し。加湿機能付(加湿能力600ml/h・気化式)の空清が1台あるのですが、なかなか湿度40%以上になりません。そこで、この加湿器を追加すると、タンク1杯分で45~48%位まで上がりました。

6畳の部屋なら、タンク1杯で57%まで上昇

6畳の部屋なら、タンク1杯で57%まで上昇

次に、約6畳の子供部屋に移動。加湿器が無いうえ、エアコン暖房ガンガンなので、17%という非常事態になっていたところで、加湿スタート! ぐんぐんと湿度はあがり、あっと言う間に60%近くまで到達。なかなかの効果です。

ちなみに「おまかせ」運転の場合、室温により湿度も変わります。ちなみに温度20℃だと湿度は60%程度まで上がります。

基本は「おまかせ」モードで自動運転をしていれば、温度と湿度から最適な湿度に加湿してくれますが、ガイドは55%で充分しっとり感じたので、湿度設定50%に切り替えて使用しました。

このように、好みの湿度に設定して対応してもOKですし、加湿を50%に抑える「エコ運転」もありますので、自分にとって快適な湿度を覚えて、上手に利用すると良いでしょう。


お手入れはやや面倒…… でもメリットは充分あり!

そして気になるのが、日々の使い勝手やメンテナンス。そもそも加湿器は、そんなに複雑な構造ではありませんが、フィルターやタンクの位置は、給水やメンテナンスに影響します。

■構造
この加湿器の場合、独自の「スチームファン蒸発式」なので、吸い上げた水をヒーターで温め蒸発しています。そのため、そこそこパーツがあると思っていたのですが、思っていた以上にシンプル。まずはその構造を、以下の写真と照らし合わせ見て下さい。
(1)給水タンク (2)蒸気吹き出し口 (3)ヒーター(加熱筒)と蒸発布 (4)腹巻状の蒸発布

(1)給水タンク (2)蒸気吹き出し口 (3)ヒーター(加熱筒)と蒸発布 (4)腹巻状の蒸発布


■給水
給水中は持ち手は下方になるため、満水になると不安定に...

給水中は持ち手は下方になるため、満水になると不安定に...

一番頻繁にしなくてはらないのが、タンクへの給水。給水タンクは2.8Lサイズで片手で持て、着脱も簡単なのですが、タンクに給水をする時、どうしても持ち手が下になるため、蛇口の下で満水になるにつれ、手がプルプルとしてきます。

構造的に仕方ないと思いましたが、給水口を上にしている時も持ちやすい位置に、持ち手があるとベストだと感じました。

また2.8Lだと、6畳を50%で維持した場合、24時間に1度、給水するくらいの頻度となります。本体がコンパクトなのとどちらを取るか悩ましいところですが、小まめな給水が必要であることは認識していましょう。

■お手入れ
2日間使用した状態。蒸発布と発熱筒の境目に茶色い汚れがたまってます

2日間使用した状態。蒸発布と発熱筒の境目に茶色い汚れがたまってます

具体的なお手入れについてご紹介します。この加湿器は、ヒーターにかぶさっている腹巻状の布「蒸発布」がタンクの水を吸い上げ、ヒーターで温められることで水分が蒸発します。

ヒーター(加熱筒)と蒸発布には、スケールという汚れ(水道水中の蒸発残留物=カルシウム・マグネシウム・シリカ・鉄分など)が付着するため、約1週間に1回くらいの頻度で、お手入れが必要となります。

 

蒸発布を外したところ。内側にも茶色い汚れが付いています

蒸発布を外したところ。内側にも茶色い汚れが付いています

上部にたまっている付着物を取り除くだけでなく、蒸発布自体を洗うことも必要です。水洗いをしても茶色い汚れが完全に落ちるわけでないので、定期的な交換(500~600時間使用が目安)が必要となります。

蒸発布は腹巻状のフエルト布で、かなりピッタリのサイズ。外す時は簡単ですが、装着する時は少し手間取ります。

女性の手であれば何ら問題はないのですが、男性で大きな手だと周囲のスペースがあまり無いので少々やり難いかもしれません。店頭で試してみることをおすすめします。

その他、本体脇にある空気吸込口「BIOフィルター」があります。こちらも定期的な掃除が必要ですが、日常的には掃除機などでホコリを吸う程度でOKです。

※お手入れの詳しい方法は以下のサイトをご覧下さい
スチーム式加湿器のお手入れについて(三菱重工空調システム株式会社)


ガイドの結論! デザインだけでなく機能的にも納得の一台

デザインとサイズが一番の魅力と思っていた加湿器でしたが、いざ使ってみると機能や使い勝手含め、とても満足度の高い製品でした。特に「スチームファン蒸発式」という方式が、なかなか魅力的。

蒸発筒まわりに付く「スケール」を初めて見た時は、ビックリ!水の中には意外といろいろな物が混じっているのだと実感しました。ヒーターで加熱して蒸発させることで、これらがろ過されているのだと思うと、かえって安心感につながりました。

また、定期的に「CL」サインが出ると、掃除をしろと言われているようで、最初は少々面倒だと感じましたが、ともすると放置してしまいがちな内部の汚れを、定期的に取ることは、加湿器が清潔に維持できるということで、かえってイイ仕組みだと思うようになりました。

最近は、空気清浄機に加湿機能が搭載され、加湿器単体を購入することが減っているかもしれません。しかし、実売価格も1万円程度でサイズもコンパクト。加湿能力を第一に考えるのであれば、個室だけでなく、リビングなどのサブとしても1台あると便利な加湿器だと思いました!

SHE35FD

メーカー製品サイト:三菱重工・スチーム加湿器
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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