資産運用

まねてはいけない!政治家たちの資産運用術(2ページ目)

資産家の資産運用の実例として政治家を取り上げます。麻生さん、鳩山さん、小沢さん、と3人の大政治家の資産運用に関する報道から、私たちにも有用な資産運用の知恵を共有したいと願っています。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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鳩山由紀夫さんの場合

鳩山さんの資産公開では、銘柄株の時価も報じられたので、その予想総資産額90億円ととらえられます。その内訳は以下の通りです。

不動産 3億9千万円
預貯金 8億7千万円
国債 1,000万円
外国公社債 1億5,000万円
株式 382万株(70億円程度)

不動産の保有に関しては、麻生さんと同等の資産額で、やはり同じように特定の地域(大田区、苫小牧市、軽井沢町)に偏っているという特性があります。

しかし、鳩山さんのすごいのは、銘柄株式の保有の多さです。株数は公開されていますが、評価額は推測するしかありません。鳩山さんの保有株式は、15銘柄、382万株ということで、麻生さんの36万株を圧倒的に上回っています。しかも、鳩山氏が保有しているブリジストン株だけで57億円の評価となるとの報道がなされていますが、他に帝人、東芝、東急不動産、商船三井などの国内の老舗・優良銘柄を保有しています。

資産運用上の問題は、銘柄株が15銘柄となっていることです。これは集中投資と呼ばれます。いくつかの大企業の業績や信用と密接に連携しているので、政治家としても利害相反のそしりを招きかねない投資手法です。

いろいろな事情があって特定の企業の株式を集中保有しているのでしょうが、できればTOPIXや日経225というインデックスファンドを保有して日本経済全体と利害を共にする!というスタンスの方が、政治も行いやすいし、資産運用もより安定するのではないでしょうか?

さらにいえば、海外への分散が少ないことも麻生さんと同様の傾向です。推測する限りでは、海外への分散率は2%未満でしょう。海外を投資対象と見ることは、政治家として愛国心を疑われてしまう、と気にされているのでしょうか。

次ページは小沢一郎さんの場合!

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