2位:鉄幹 黒
薩摩川内で、創業27年のオガタマ酒造。温故知新を理念とし、レンガ造りの鉄幹蔵において丹念な古式甕仕込みで人気の「鉄幹シリーズ」を造る。鉄幹の由来は『川内市の実力者「山本実彦」が昭和に時代が変わった頃、出版界のつながりの中、与謝野鉄幹、同夫人晶子、斎藤茂吉、菊池寛などを自分の故郷川内に次々に招待し、薩摩川内の文化、歴史、自然、そして芋焼酎を紹介し、他の訪問地であった「霧島、指宿、出水」よりも印象深かった場所だと言わしめています』(同社HPより)からわかる。
鉄幹シリーズはどれも、なめらかさの中にしっかりとしたコクと芯がある味わいだが、黒麹仕込みはよりボディーのある骨太タイプ。男同士気の合う仲間と熱く語り合うときにぴったり。お湯割りやお燗がいい。このほか、紫芋使用や熟成酒もある。このオガタマはヴィンテージ古酒にも力を入れる。米焼酎だが「晶子」銘柄もあるのがうれしい(私の名前と同じ!)
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1800ml 2,450円
900ml 1,288円
720ml 1,173円
■オガタマ酒造株式会社
住所:鹿児島県薩摩川内市永利町2088番地
電話:0996-22-3675
1位:かめ壺仕込み 薩摩の薫 純黒
日本における唐芋(=サツマイモ)の発祥地である薩摩半島最南端の山川町は、サツマイモ栽培に最も適した土地だ。琉球から唐芋を持ち帰った前田利右衛門(りえもん)が、米の栽培に向かないこの土地に唐芋の栽培を根付かせた。
この地で、明治30年以来のカメ壺を一次仕込み・二次仕込みともに使い、全量を黒麹使用するのがこの田村合名会社の「純黒」。良質の唐芋の風味やコクがしっかりと生き、カメから来る独特のミネラル感と後味の香ばしさが感じられるマイルドだけどパンチのあるフルボディータイプ芋焼酎。後味が長いのも特徴だ。
やはりお燗やお湯割りで、ふくよかさや香ばしさを味わいたい。スタンダードな商品としてはリッチでキャラクターがハッキリしているということで1位。
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1800ml 2,500円前後
■田村合名会社
住所:鹿児島県指宿市山川町成川7351番地2
電話:00993-34-0057