夏にインパクトのある焼酎グラス「八千代切子」
お酒を楽しむ器にはいろいろな素材や形があるけれど、これからの季節にしっくりくるのはなんといってもガラス。とくに涼しげな色合いと繊細に輝くカットが印象的な和ガラスの酒器、切子(きりこ)は、まさにもってこいだろう。切子で知られるのは薩摩や江戸だけど、下総の国「八千代(やちよ)」には、「八千代切子」がある。
歴史あるガラスメーカー「東洋佐々木ガラス(株) 」 が、伝統工芸士の資格を持つ職人の手による熟練の技(とくにガラスを形作る工程に生かされる)とあたらしい感性を集結させ、世に送り出しているのが「八千代切子」なのだ。
まずはご覧いただこう、この美しい色合い、斬新なデザイン、インパクトあるでしょ?
◎江戸時代に能装束や絵画に好んで使われた文様を、瑠璃色のグラスに施したもの。このような曲面の大きなカットは、技術的に最も難しいといわれている。クリスタルが持つ「ねばり」のようなものさえ感じられる逸品。
◎古来から日本の伝統柄とされている植物柄を、千歳緑色のグラスに表現したもの。重なり合った濃淡が、陽光に照らされた森の木の葉のようで美しい。
◎源氏物語絵巻に雲がたなびく姿で使われ、着物などにも用いられる柄を人気色の古代紫色にあわせ、いにしえの時を表現したもの。
まさに夏の入道雲をおもわせる勢いのあるデザイン。
◎仙人の住む蓬莱島をかたどったとされる縁起のよい文様を、深い海を思わせる瑠璃色のグラスに描いたもの。クリアな瑠璃が際立つタイプ。
◎江戸時代に流行した香遊びを起源とした家紋などに使われる柄を、人気の色古代紫色に合わせたもの。繊細なカットラインは、江戸の粋を思わせる。
◎昔から着物などに使われる伝統の小紋柄を、千歳緑色に表現したもの。シャープなカットラインが涼しさと落ち着きを演出してくれる。