お湯割りはお燗酒の省略バージョンであった
これが徳利、グラスは小さめ。ちょうど温かい温度で飲みきれるサイズなのだとか。 |
この「さつまおはら」、鹿児島以外ではあまり知られていないが、本坊酒造が創業当時より造っている歴史ある銘柄なのだ。今、全国に流通している代表銘柄といえば「桜島」ということになっているが、地元ではこの「さつまおはら」が変わらず愛されているのだ。
愛される理由は、「柔らかさ」「優しさ」「飽きない味」といったところではないだろうか。これ、飲んで感じた感想。それになにより、この「一代」さんのお燗の上手さがあるだろう。なんともまろみがあって、でしゃばらず、舌にも胃にも優しい感じがするのだ。
とこぶしや赤貝、イカに白身に、もう、盛りだくさんのお刺身たち。 |
それに、それに・・・、
お刺身に合うことといったら。
ワタクシ、不肖ながらお酒のプロとしてアドバイスの際、「お刺身には清酒、お肉には焼酎」などと語っておりましたが、ここで改めて訂正させていただきます。
「芋焼酎のお燗には、お刺身、合います。」
名物のうなぎの白焼き。あっさりした中にもコクが、焼酎との相性は最高。 |
とおっしゃる本坊専務。なるほど、この鹿児島独特の甘く濃いお醤油が、芋焼酎とお刺身のいい仲介役になっている。ふむ、なるほど納得。
お刺身のほか、貝の煮物、地鶏の唐揚げ、うなぎの白焼き・・・などにももう絶妙の相性。蒸留酒ということを忘れそうなほど、料理を楽しませてくれる。見事な食中酒だ。
さつまおはら1800ml 1770円。 |
このお言葉にも開眼しましたね。お湯割りは、そうか、お燗の簡単バージョンだったのか。なるほど、そういわれてみれば、水割りにしてお燗にするのはちょっと手間だものね。焼酎にお湯を注いだほうがずいぶん簡単。通は「焼酎のお湯割りは、お湯が先」とかなんとか言ったりするけれど、丁寧なお燗に勝るものはないんだな。
「こういった飾らない店でお燗酒を飲んで、一日の疲れを癒す。これがダレヤメ。楽しく美味しく飲んで、明日への鋭気を養う。」これが、本当の芋焼酎のやり方、地元鹿児島のやり方なんだと納得の経験でございました。
さつまおはら900ml 900円。 |
焼酎のお燗酒、恐るべし。
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