日本酒/おすすめの日本酒

飲み飽きしないお酒、吉野の『猩々』

まさに飲み飽きしないお酒とはこのお酒のこと。奈良県は吉野の酒蔵、北村酒造の「猩々」は、なめらかでいつまででも飲み続けられる味わいだ。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド


オープンエアでお酒を飲んでいて、グラスにショウジョウバエが入ってきたというご経験、ないだろうか?
このショウジョウバエ、お酒の味がわかるのか、不思議とおいしいほうのお酒、高いほうのお酒に寄ってくる。よく見ると目が赤く、まるで酔っ払ったようにも見えるのがおかしい。

この「ショウジョウ」は、「猩々」と書く。
「猩々」とは、顔は人、体は猿、声は小児のごとく、赤ら顔で酒を好むとされている中国の想像上の生き物のこと。もしくは、オランウータンの和名だとも言われている。


能の演目でもある「猩々」は、比較的ポピュラーだ。
ストーリーは、高風という若者が夢のお告げに従い、都へ出て酒を売ったところ、商売は繁盛。賑わう店の中に、毎晩大酒を呑み平然と帰る客がおり、名をたずねると、海に棲む「猩々」だと言う。「猩々」は、高風の親孝行ぶりを称えて、舞いを踊りながら「酌めども尽きぬ酒壺」を与えた・・・というもの。

「猩々」のようにお酒で顔が赤くなることから、赤い色のしたものには「猩々緋」「猩々海老」「猩々木」「猩々草」など「猩々○○」と名づけられたものも多い。

さて、この「猩々」という名のついたお酒がある。
桜で知られる奈良は吉野の「北村酒造」の銘柄だ。
先日いただいて、もうとにかく「口あたりがよく、ズムーズで、飽きることなく、いつまでも飲み続けられる」味わいにまったく驚いた。

とくに「特別本醸造」の滑らかなこと。少し冷やし目で始めて、次第に常温、最後にはぬる燗と続けると、もう、知らぬ間に何合も空けてしまっている。

「特別本醸造」だけど、使用米は兵庫の山田錦、特A。9号酵母でじっくり丹念に低温発酵させている。丁寧な造りと仕上げのセンスの良さが、この飲み飽きしないバランスのよさをかもし出しているのだろう。
不思議とおつまみを選ばないのもうれしい。お刺身や焼き魚、おひたしなんかで、延々いける。

しっかし、あまりにもスイスイいける。もしかしたら、例の海に住む「猩々」様が乗り移っているのかもしれない。ウン、実際に飲んだのが、この「猩々」を東日本で唯一取り扱っているという「リカーショップ大越酒店」でいただいたのだ。なにせここは東京湾の目の前、千葉の稲毛にあるのだから・・・。

「猩々」の購入は、リカープラザ大越酒店 オンラインショッピング

■リカープラザ大越酒店 実店舗
  千葉県千葉市稲毛区稲毛東3-16-2
   JR総武線・稲毛駅西口(海側)ロータリー内
   TEL 043-247-3347 FAX 043-248-0015

北村酒造株式会社
  奈良県吉野郡吉野町大字上市172-1
   TEL:07463-2-2020 FAX:07463-2-2570


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