東京生まれのお酒たち
東京生まれのお酒たち
2月の話で恐縮ですが・・・、「江戸の文化と東京のお酒を楽しむ会」という会が開かれ、お手伝いをさせていただいたた(とはいえ飲んでただけですが…)。主催は「酒と夢と文化を語る会」という酒好きたちが発起した会で、今年10回目になる。

お酒を楽しみながら、落語や小唄を楽しめるという、なかなかしゃれた内容で、この日の落語は「桂ひな太郎」さん、小唄は「柳家小菊」さんというラインナップ。江戸っぽい風情を満喫しながら飲めるなんて、最高でしょ?

桂ひな太郎さん&江戸っ子美人の小菊ねえさん

しかし、今回初めて会の手伝いをさせていただいたのだが、いやはや、東京には十三蔵もの造り酒屋さんがあることをあらためて知って、まったく恐縮してしまった次第…。
東京の蔵の内訳はこうだ。

 ・青梅市に2件
 ・福生市に2件
 ・あきる野市に2件
 ・八王子市に2件
 ・武蔵村山市に1件
 ・東村山市に1件
 ・府中市に1件
 ・狛江市に1件
 ・そして23区内(!)の北区に1件

お蔵それぞれに歴史深く、多摩武蔵野の風土を感じさせてくれるお酒造りをなさっている。


「吟雪 大吟醸」
会のなかでお話をうかがったのは、武蔵村山市の「渡辺酒造」
代表銘柄は『吟雪』だ。

平地続きの東京近郊では珍しく丘陵地帯である武蔵村山市は、良質のわき水の宝庫。近隣には東京の水がめ「村山貯水池」や「狭山湖」がある。 “中硬水”のわき水で仕込まれる酒は艶のある辛口になる。これが吟雪の持ち味だ。


「丸眞正宗大吟醸」
北区にある「小山酒造」の代表銘柄は『丸眞正宗』。赤羽駅と荒川の間にある蔵で、日本酒地図から言えば、まさに都心中の都心。ところがここも豊富な地下水を持っており、“硬水”仕込みのお酒はコクのある味わいになり、昔ながらの江戸っ子好みのお酒になるのだとか。
なるほど、意外に東京の水は「硬水」だったのだ。
ミネラル分たっぷりの味わいのあるお水だったのですぞ。意外ですね~。
聞けば、秩父の武甲山から埼玉にかけては、いわゆる石灰岩質で、実にミネラルが豊富な地質なのだとか。
試飲風景
試飲風景

確かに口に含むと瞬間、からりとした軽やかさを感じるが、しっかりと芯の通ったコクと旨味があり、後味はあとくされのないすっきりした感じで嫌味がない。
江戸人の気風のよさと粋な風情が感じられる味わい、のような気がしてとってもうれしくなった。

お酒の肴には、上品な甘味のあるやっぱ豆腐だよね~。
特に、「花冷え」する今の季節には、おでん風に温めた「煮奴」で。「にやっこ」と読むんですよ。これまたイナセでよござんしょ。

「風味豊かな冷奴とおから」&「味わい深い手造りこんにゃく」
「風味豊かな冷奴とおから」&「味わい深い手造りこんにゃく」


 ■渡辺酒造合名会社  042-562-3131
  『吟雪 純米吟醸』 720ml 1,456円  

 ■小山酒造株式会社  03-3902-3451
  『丸眞正宗 特別純米』 720ml 1,165円




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